第305話 用語解説51
品質管理部なら知っていて当然な単語を解説
・汎用ライン
色々な製品を作るライン。
反対語は専用ライン。
専用ラインは一つの製品しか作らない。
美味しんぼで例えるなら、街の定食屋のフライパンは汎用ラインで、オムレツ専門店のフライパンは専用ライン。
なので、汎用ラインは卵に他の料理の臭いがつく不具合が発生する。
洗っても前の料理の臭いはなかなか落ちない。
プラスチック成形も同じで、射出成形機の中に前の材料が残ってしまう。
段取り替えするときに、それを排出する作業は当然あるのだけど、完全に排出するのはなかなか出来ない。
色つきの成形ならまだ誤魔化せるのだが、透明のプラスチック製品を作ると、異物の混入はよくわかってしまう。
栗田さんが山岡さんの説明なしにわかっちゃうレベルで。
他にも汎用ラインの設備では、複数の動作プログラムが存在し、それをチャンネルで切り替えるのだが、チャンネルの間違いが起きやすい。
溶接ロボットのチャンネルを間違えて、ロボットと治具が衝突して、座標と治具が壊れたなんて事もありますね。
品質管理の視点からは、専用ラインにしてもらいたいのですが、生産数の関係でなかなか専用ラインには出来ないものもあります。
フライパンくらい設備投資と保管場所がどうにでもなるなら楽なんですけどね。
結局、説明は美味しんぼ。
・体を要求
割りとよく聞く話。
具体的な事案は申し上げられませんが。
なので、女の子を主人公にした工場がテーマの作品だと、薄い本のネタには困らないと思います。
金融機関の回収部門の人の話だと、返済に困った経営者の娘とかが、風俗店や臓器買い取り業者を教えてほしいと、向こうから頭を下げてくる事もあるんだとか。
教える見返りが体だそうです。
その人はまともな金融機関の所属なので、そんなものは繋がり無くて、教えることは出来なかったと聞きました。
債務者も漫画やドラマの見すぎですね。
あ、今はもう無いところですが、債務者に体を要求した挙げ句、結局追い込んだ話は聞きました。
会長からしてあれでしたね。
あれ、品質管理に関係ないな。
品管だと、不良を揉み消すために揉ませろとかは絶対に無いですね。
まあ、それ以外の倫理観は捨ててますけど。
・縄文土器でオナニー
まさか、その日に限って館長が朝早く出勤してくるなんて。
天網恢々疎にして漏らさず。
僕、縄文土器で全く興奮しないんですけど。
それにしても、それを言いふらす館長もどうかしてるよね。
まだ存命なので、これくらいで止めておきます。
・島津、黒田、武田
日本を代表する測定器メーカー。
武田はわかりにくいですね。
アドバンテストの前身がタケダ理研です。
カタカナなんですが、創業者が武田さんなので採用しました。
並べると戦国武将っぽいですね。
・メジャーレポート
ミツトヨの三次元測定器に付属するソフトウェア。
測定結果をエクセルに吐き出すのに使います。
他にも使い方あるのでしょうけど、使ったことがありません。
古いバージョンと新しいバージョンに互換性がなく、レトロフィットに二の足を踏んじゃいますよね。
レトロフィットっていうのは、言うなればリプレースです。
レトロにフィットしないのにレトロフィットとはこれいかに。
・紙の厚み
日本の紙は厚みが均一です。
ノギスで測定しても、100分台では同じ数値しか出ません。
なので、シックネスゲージが無いときに、これを代用しております。
また、設備にもシム代わりに挟んで使用しておりますが、紙を三枚以上挟むのは、設備が歪んでいるか、金型の設計ミスだと思います。
そんなに何枚も入れるもんじゃないですよね。
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