第268話 用語解説44

自動ブレーキのシステムが発達したら、トラックに轢かれて異世界転生が出来なくなるんじゃないかと、余計な心配をしております。

技術の発達で、不幸な事故が無くなるといいですね。

それでは用語解説いってみましょう。


品質管理部なら知っていて当然な単語を解説



・作業レイアウト


 机やテーブルの上のジュースをこぼすあれ。

 腕が動くところにコップを置いておくと、ぶつかってこぼしたことは誰しもあるかと思います。

 工場のラインに於いても似たようなことが多々あります。

 製品が設備や工具にぶつかって傷ついたり、マーキングのインクが変な場所に付着したりしております。

 決められたサイクルタイムを守ろうとすると、どうしても丁寧さを犠牲にするので、なるべく不良の出ないレイアウトを考えるのですが、なかなかうまくはいかない。

 作業者も知っているならもっと早く言えよ。



・異世界で電気めっき


 めっきの新たな境地。

 無電解の方がいいと思う場合でも、頑なに電気めっきを行う。

 亜鉛めっきくらいでやめておけばいいのに、何故かみんな金めっきをやりたがる。

 web小説ならそれでもいいけど、設計者も金めっきの知識がその程度で、何でも出来ると思っているからたちが悪い。

 ストライクは無しだわ、タッチ痕は禁止だわ、膜厚はとんでもなく分厚いわと、何を考えているんだよって言いたくなりますね。

 異世界でなんだかわからないけど、電気を流せばめっきが出来るのとは違うんだぞって言ってあげたい。

 設計の上司が「余所の部署から怒られないと覚えないから」って言いましたが、お前が教育をするのを諦めてどうするんだよ!

 めっき液に製品を入れるときの姿勢は重要なので、ネットで見た程度の知識なら、単なる平板へのめっきでやめといた方がいいですね。

 複雑な形状にすると、コミカライズやアニメ化の時に大変ですから。

 でも、設計は許さない。



・なぜなぜ分析への突っ込み


 これをやられると本気でへこむ。

 息抜きで書いてるから大目に見て欲しい。

 本気できちんとした対策を要求するなら、二週間時間をください。

 てか、そもそも異世界だと現場、現物が無いよね。

 この程度で許してください。

 なぜなぜの説明は一応本当の事なので、明日から職場で使えます。

 キチンとなぜなぜ分析が出来ていれば、どちらから読んでも意味が伝わる文章になります。

 それも教えないで、「なぜなぜ分析が出来てない」って言われても困りますよね。

 作者はお客様に教えていただきながら、なぜなぜ分析のやり方を学びました。

 今にして思うと、教える方の力量がなければ、正しくは教えられませんよね。

 尚、なぜなぜ分析を一度はキチンとやりますが、対策費用を考えて、予算内で終わるようになぜなぜ分析を書き換えたりしているので、どうしても再発してしまいます。

 会社と客先の両方を納得させる対策書を書くスキルが上がるだけで、真因の対策は出来ないっていうのが現実ですね。

 一番品質管理に必要なスキルじゃないでしょうか。

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