第211話 新人教育

新型コロナウイルスの影響で、新規立ち上げや体制監査などは全て延期になりました。

生産は少しはしておりますが、監査がないので比較的暇です。

じゃあ、何で小説の更新が遅いのか?

それは、1日20時間位金融商品のトレードをしているからです!

仕事しろよっ!!って言われそうですが。

休業補償を貰って仕事もせずに、朝から晩までトレードしていて、ダブルでお金が入ってくる。

これで各種税金も減税されたり、給付金が出たりと、完全に焼け太り状態です。

あとはコロナウイルスのワクチンが出きるまで何とか罹患しないようにするだけですね。

そうそう、東日本大震災の時は、不具合対策を確認しにくるはずだったお客が、予定を無期限延期と言ったので、そのまま忘れてくれたらいいのにと思っていましたが、半年後にしっかり監査をされました。

忘れてくれてもよかったんやで。

今回もきっと監査は無くなった訳ではなくて、延期になっただけなんだろうなー。

それでは本編いってみましょう。



「新人教育?」

「そうよ。冒険者ギルドもたまには新人を雇うから、その教育をするわけね」


 シルビアと俺は冒険者ギルドが雇った新人の教育をすることになったらしい。

 昼食をティーノの店でとり、戻ってきたらロビーで待っていたシルビアにそう伝えられたのだ。

 シルビアは先にギルド長に指示を受けたそうだ。

 義務教育など無い世界なので、学校を出て就職するという訳ではない。

 かくいう俺もギルド長に拾われてここで働き始めたわけで、新年度になったからと云うものではなかったな。

 それにしても新人教育か。

 前世で新社会人になったときは、三ヶ月間ビジネスマナーとか、図面の基礎とかを教え込まれたなー。

 OJTじゃなくて、研修センターみたいなところで、一日中ずっと講師が解説してくれたのだ。

 死ぬ直前に勤めていた会社よりも、よっぽどマシだったな。


「でも、こんな暇なときに教えることもないわよね」


 前世を思い出していると、シルビアが腕組みをしながら不機嫌そうにそう言った。


「それは違うよ。暇なときにだからこそ教えられるんだ」


 そう、なにもOJTばかりが新人教育という訳ではない。

 よく忙しいから新規に人を雇ってとなるのだが、忙しいときにベテランが新人教育に時間を取れる訳がない。

 結果として、教育不足の新人がミスをしでかして、その尻拭いで余計な時間が掛かると謂うのがお決まりのパターンである。

 対策書でも「新人の教育不足により」って常套句だよね。

 客先からもその言葉は使わないでねって言われるくらいには。

 教育不足により不具合が流出するのが繰り返されるのであれば、対策すべきは教育システムってことになるので、こちらとしても、そんな大規模な対策は打ちたくないのです。

 きっと、そんなことが繰り返されたから、量産前のイベントも、オフツール、オフラインで作業者も量産の人員でとなったのでしょうね。

 そんなわけで、教育をするのであれば暇なときがいいんですよ。


「まあ、どこの部署に配属されるかもわからないから、一通りギルドの中を案内して、仕事の概要を説明するのと、冒険者がどんなものかってのを教えるくらいかな」


「そうね。口で言ってもわからない連中がおおいから、どうやって殴ればいいかを教えて上げないとね」


 グッと拳を握るシルビアをみて、俺は苦笑した。

 それも必要なんだよな。



※作者の独り言

今年も新入社員が入社してきましたが、三日くらい品質管理を体験することになりそうですね。

毎年測定器を使って、ブロックを図面化するってのをやらせてます。

客先で使えるテクニックとか教えても、どこで使うんだよって話ですしね。

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