第164話 用語解説26
品質管理部なら知っていて当然な単語を解説
・校正
測定器が正常に動いているかを確認する行為。
外部校正に出したときに、とんでもない数値が出たときに、それがいつから正確に測定できていなかったのか悩む。
そして特定するのを諦める。
大体は落下させたうえに、始業点検をやらずにやったことにしている。
なので、最近はデータロガーを使って、手順を守っていたかどうかを確認するようにしていたりする。
データロガーは社内のルール違反を見つけるためにあるんやでー。
お客様のもんやないんやでー。
っていう話を聞きました。
で、ISO9001では自主校正でも認証取得できますが、IATF16949ではそんなもんは通用しなかったりする。
それと、生産に関わる測定器は全て校正する必要がある。
ノギスや三次元測定機は当然として、温度計、湿度計、時計等々。
そこまでやっても、測定器を使っている現場の温度管理はされていないので、校正がどこまで意味があるのかわかりませんが、そのうち生産現場の温度も指定されそうですね。
で、校正なのですが、トレーサビリティの書類がお高いので、費用が嵩んでしまうのが問題に。
IATFやめようかなって経営者が考えてくれたので、その方向で行ってほしい。
・安全靴
JIS規格で規定されている靴。
大体の工場は安全靴が義務化されているが、義務化すると支給しなければならないから、なんでもいいよっていう中小企業は結構おおいですね。
酷いところになると、作業者がサンダルで作業していたりします。
そのまま客先に選別に行って、工場内に入るのを拒否されたりね。
運動靴でも恥ずかしいのに、サンダルはねーだろと。
ある程度の衝撃には耐えられますが、6トンある金型を落としたときは残念ながらその機能を果たせませんでした。
超痛い。
いや、自分じゃないけど。
人を蹴るための道具ではありません。
念のため。
・Oリング
様々な製品でシールするために使用されるゴムのリング。
Oリングという名前の通り丸い形状をしている。
自動車のエアコンシステムでも使用されているが、微小漏れは防ぐことが出来ないため、おおよそ三年で冷媒が無くなってしまう。
エアコンの効きが悪くなるのはそのため。
もっと早くエアコンガスが無いですねと言われた場合は、どこかから漏れていますね。
色々と言いたいことがあるけど、まあ黙っています。
・レイアウト
車両のデザインが出来たら、各部品の配置レイアウトを決めていく。
配管関係は空いたスペースを通すことになるので、設計の自由度は低くなる。
余った場所を通すしかない仕事にやりがいはあるのか?
って設計者に言われましたが、僕はお金がもらえればそれでいいです。
まあ、各種配管のやりやすいように最初に設計したら、エンジンをどこに置くんだって話ですよね。
絶対にまっすぐにした方が楽なんだから。
デンソーのらせん二重管が素晴らしいのは、レイアウトが既存のままで効率が上がることって書いてありましたが、見ると完全にレイアウトが一緒という訳ではなさそうですね。
見ればわかりますが、見てもわからないかも。
・工業用水
関東において取水制限がされてニュースになるのは、大体国土交通省の外郭団体に原因があるのだが、自治体の水道局に苦情が行く。
お前ら、ダム作りたいからわざと渇水起こしているんちゃうんけ?
川の水なので、飲んだらあかん。
水道水で事足りる工場は、工業用水の契約してないですよね。
・ビード加工
ドラム缶の円周方向の出っ張り。
プレス加工だと一部を盛り上げる加工。
つい最近、ビード加工の降順を間違えて、寸法の全く出ていないプレス部品を検査しました。
ビードを先に加工してから曲げているから寸法がでないのと、曲げてからビード加工をしているので、寸法がずれているのと、お前らプロなんだからしっかりせいと。
そういえば、はるか昔、やはりビード加工を失敗して失注したこともあったなー。
金型のノウハウってこういうところにあるんですよね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます