第158話 用語解説25

品質管理部なら知っていて当然な単語を解説



・ジュラルミン


 硬い。

 けど、そこまでは硬くはない。

 それと、比重は他のアルミ合金よりも重いので、比べると違いがわかってしまう。

 どのような硬さを求めるのかにもよるが、他のアルミ合金に硬質アルマイトや鉄メッキを施した方が軽いのでそちらを選択したい。

 試作金型ではよく使いました。

 ジュラルミンで失敗した記憶がないですね。

 A5052ではかなりありますが。



・ボイラー


 ボイラー空調にした方がコストが安いのに、初期費用が捻出できずに、未だにランニングコストの高いエアコンを工場で使用しております。

 冬場の電気代馬鹿にならないので、見直した方がいいと思うのですが、会社をたたむつもりなのか?



・コンプレッサー


 熱暴走する。

 うるさい。

 揺れる。

 コンタミで故障する。

 辛い。

 だれだよ、こんなものを発明したのは。

 いや、発明が悪いんじゃない。

 それを使った製品を設計した奴が悪いんだ。

 冬場はコンプレッサーの陰に隠れてさぼってます。

 うるさいのを我慢すれば、温かいし人も来ないから。

 夏は死ねるので絶対に無理。

 配管が長くなると、圧がいろいろなところから逃げちゃうので、そのへんをしっかり考えて欲しいですね。

 会社の小型コンプレッサーをパクった人は名乗り出てください。

 選別修正作業で使うために購入したのに、緊急出動するときに見当たらなかったときは焦ったぞ。

 結局ホームセンターで購入した。



・サージタンク


 ついていると製品が安定する箱。

 お金がかかるから買ってくれない。

 結果工程能力が未達。

 全数検査する費用で余裕で購入できたよね。



・ドアベント


 いい思い出が無い。

 ドアベントの試作型の数を誤魔化した社長が昔いましたが、結局倒産しちゃいましたね。

 用語解説じゃないな。

 風向きを制御する蓋。

 昔色々とあっていい思い出が無い。

 死ぬ前に誰かに話してから死にたい。



・HVAC


 Heating Ventilation and Air Conditioningの頭文字。

 読み方は「えっちばっく」

 機能はエアコンの調節。

 中身も大変難しいですが、外身の成形も大変。

 試作時に溶着させたり、削ったりしていましたが、よく製品化出来たなというのがいくつか。

 あんなもんよく成形できましたね。

 CPMに早い段階で組付けるので、普通は目にすることは無いです。



・CPM


 コックピットモジュール。

 運転席付近の部品の集合体。

 組付けテストで各社呼び出されて、いつも同じ部品メーカーがみんなの前で怒られているという話を聞きました。

 色々と言いたいことがあるのですが、あの会社が無くなったらお話いたします。

 多分もうすぐなくなるんだろうけどね。



・FEM


 フロントエンドモジュール。

 車の前のほうにある部品をモジュール化した奴。

 言いたいことは色々あるけれど、あの会社は関わりたくないってことかな。



・オリフィスチューブ


 冷媒の圧力をコントロールする部品。

 最近はあんまり見ない。

 フィルターを冷媒が通る時に圧力が変わる。



・らせん二重管


 世界のデンソーが開発した画期的パイプ。

 他のカーエアコンと比べたら、もう他社には戻れない。

 いやマジで。

 偽物が出回っているとかなんとか聞きますが、性能はどうなんでしょうかね?

 自動車のカタログにはカーエアコンのメーカーなんて書いてないので、どうやって調べたらいいのかわかりませんが、デンソーマジお薦め。

 

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