第63話 用語解説11

品質管理部なら知っていて当然な単語を解説



・品質偽装


 やってはいけないことなのに、何故か日本の一流企業がやってしまっている事。

 大手ですらそうなので、中小企業ではもっとあるんじゃないでしょうかね?

 自衛隊に納入した部品の材質を偽って、安い材料にしたら、演習中に部品が破損して、偽装がバレて詐欺で訴えられた挙げ句、倒産した会社を知っておりますので、割りに合わないとは思っていますが、何故か無理な品質で受注が決定している不思議な事があるとか。

 原発なんかでも品質偽装が散々指摘されてますが、みんなもっと危機感を持ったほうがいいと思います。

 品質偽装に至るプロセスは色々とあるのでしょうが、大体は無理なノルマに起因していると思います。

 無理とまともなこと言う人間から消えていくのでたちが悪い。

 色々と書きたい事はあるが、これ以上書くと俺が消されます。(中二病)


・面取り


 角があると痛いので、それを除去する加工。

 案内効果もあり、はめ込むときにも必要。

 面取りしすぎるとガタが出来て、はめ込み後にぐらつく事がある。

 直線的に角を落とすのがC面取り、曲線的に角を落とすのがR面取り。

 軽く角を除去するのが糸面取り。

 設備屋では常識であるが、金型屋では非常識である。

 プラスチック成形用の金型では、面取りがそのまま製品に反転されるため、指示が無ければ面取りはしない。

 逆に設備屋では面取りは図面指示が無くても気を使ってやってくれたりする。

 短納期の忙しい仕事を不慣れな所にだすと、この常識非常識が仇となって不良となる。

 面取りが必要かどうかしっかり事前に確認しないとね。

 あと、単なる案内の面取りなのに、厳しい公差を図面に描く設計はタヒね。



・産業革命


 品質管理が生まれる遠因となった革命。

 大量生産時代の幕開け。

 この革命で人類が幸せになったかどうかは判らない。



・マーキング


 製品に付ける印。

 マーキングの目的は様々であるが、その殆どは確認行為をしたかどうかの記録である。

 部品の組付けについては、製品を見れば付いているかいないか一目瞭然だが、それを確認したのかどうかはそれだけでは判らない。

 なので、製品に確認しましたという意味でマーキングを行う。

 気密検査(漏れ検査)も、検査工程を正常に通過したかどうかは、見た目だけでは判らないので、マーキングを必ず行う。

 マーキングはマジックで色を付けるか、尖った針で傷を付けるかが殆ど。

 部品メーカーだと、組み付け後の選別を考慮して、後工程での組み付け後に見える位置にマーキングを付けたいが、外観部品などだと難しい。

 車のボンネットを開けて、配管などを見た時に、白や黄色のマジックで描かれた点があるのですが、それがマーキングです。

 マーキング忘れをすると、マーキングをしたことを確認したという意味のマーキングをさせられる。

 もう何が何だかわかりませんね。

 他には位置決めマーキングというのもあり、相手物を組み付ける場所を示したマーキングもある。

 隠しマーキングというのは、何かがあった時に識別出来るように、顧客にに内緒で付けるマーキングであり、これが見つかると理由を追求されるので、ばれないような工夫が必要である。

 でも、隠しすぎてみんな忘れる。

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