第2話
「ポテトチップス食いてえ」
「わかる、あとゴテゴテのファストフード」
「ああ、いいねえ。カップラーメンとかも食べたいなあ。貴族って食事の見た目も気にしなきゃいけないところが難点だよね。」
「たくさん量も出してくるから余っちゃうもんね、余り物とかどうしてるんだろう…」
「普通に考えて廃棄じゃないかな?」
「「もったいない…」」
今日も今日とて我が婚約者さまと幼馴染のところへ避難していますイェーイ楽園はここにあった。別にサールナート様のことが怖いわけではない。決して。嘘ですめちゃくちゃ怖いです。空気が読める分自分の神経がすり減っていってる気がして…うん確実に神経がごっそり削られてる。あ、このクッキーすごく美味しい。バターかな?さっくりしつつしっとりもしてる。う〜ん美味しい。手が止まらん。三枚目を食べ終えたところでジェフがじっとこっちをみてる。え、何?
「お前、太っいったあああ」
「オホホホ、バストホルム卿令息何か仰って?」
「ヒール!ヒールは凶器だろ?!」
「女性にその言い方はよくないよ、ジェフ。たしかにグレイシーは最近よく間食を食べて少し丸くなったかな?って思ったけど、それでもグレイシーはかわいいよ。」
「痩せます、もう今日は食べません!!」
ジェフはいってえと足を抑えているが私の心の方が痛い。痛みを知るがいい。というかブライアンにまで遠回しに太ったって言われたんですけど!!そっちの方が傷ついた!くそう二人が細いのが悪いんだバーカバーカ。なんで?なんでそんなに太らない?!運動してるからか?!だとしても代謝おかしくない??え〜ん食べた分三倍で太ってしまえ!脂肪をいっぱい蓄えろ!!
「ごめんね、グレイシー。これで機嫌なおしておくれ。はいあーん」
「うわーん、そうやってブライアン様は私のことを太らせる〜!!」
「いやなら食わなきゃよくない?いてえ!!!だからヒールやめろ!!」
だって今まで好きな男の人に食べさせてもらったことなかったんだもん!お父さんくらいしかこうやって食べさせてもらったことなかったんだもん!それにクッキーに罪は無い。え、ていうか何だ本当にこのクッキー美味しいな、びっくりするくらい美味しいんだけど何が入ってるんだろうカロリー?カロリーなのか?じゃあ美味しいわ。
「ジェフも食べる?」
「いらねえ、それより足が痛い」
「そうか、それは大変だね…治癒魔法使ってきてもらうかい?」
「ブライアン、それ暗に俺にあの修羅場に行って来いって言ってるよな?いやだからな?」
「残念、ジェフならうまく自体を収集させてきてくれると思ったんだけどなあ。」
ブライアンが期待のこもった目でジェフをみてる。私の方にこないように先にジェフを売ることにした、すまんジェフ。我が身が一番かわいいんだ。
「ジェフ、がんばれ!今日のサールナート様は普段の5倍…とまではいかないくらいだから大丈夫。骨は拾ってあげるからね、いってらっしゃい!」
「それ聞いて俺がいくと思ったのか?お前はバカか??」
バカって言う方がバカって言わなかった私は偉いと思ったのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます