第19-2話『構わず鏡の仕掛けを解く』

 鏡の仕掛けを解いて中に入ってしまおうとするが、すっかりパニックになってしまった僕は上手くボタンを押せなかったり間違えたりしてしまっていた。やばいしくじった今からでもどこか隠れ……


「あらあら、何をしているのかしら」


 背後から女王の声が聞こえたと思ったら気付けば僕の視界は何故か地を向いていた。


「あ……れ……? 僕の足が見え……」


 何が起こったのか分からなかった。必死に目を上にやると血を噴水のように噴き出している首のない僕の身体が呆然と突っ立っていた。


「あ゙……あ゙あ゙……!」


 僕は首を切られたのだ。僕の血に濡れた女王が楽しそうに僕を覗き込んでくる。


「アリス、みーつけた」


End.5『アリスの首』

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る