3話

そこへギルドの受付嬢が、血相を変えて飛んで来た。


受付嬢「ま、まさかこれほどのモンスターを君が1人で倒してきたと言うのですか!?」


ほとんどの素材は、ゴブリンや猪型の弱いモンスターのコアだが、中に1つだけ、ドラゴンなどの強力なモンスターを倒すと取れる、大きなコアがあったからだ。


受付嬢がさらに、何かに気付いた。


「この葉はどこで取ったのですか!!?」


アラクは質問責めにされ、困った顔をしながら答えた。


「街の場所を確認しようと登ったあの山から、降りる途中とかで集めましたけど…取ってはダメな物でしたか?」


周りの全員が、いつの間にか静まり、目を点にして、こちらを見ていた。


「いえ、そうでは無いのですが…はぁ。」


受付嬢が大きくため息をついて答えた。


「これらの素材を集めるのに普通なら、何十年も掛かるのですよ?それを10代くらいのあなたが、1度に大量に持ってきたら、誰でも驚きますから!」


受付嬢が素材の説明や難易度の話を、詳しくしてくれて、ようやく自分がやり過ぎてしまった事に気が付いた。それをどうにか大げさにならないように誤魔化そうとした。

しかし、それは既に遅く、街中に噂が広まり出していた。


受付嬢が少し冷静になりアラクを呼んだ。


「冒険者登録をしに、来られたのでしょう?奥に簡単な適性検査をする場所があるので、それらを済ませましょう。まぁあなたなら、する必要も無いかと思いますが念の為。」


アラク「あ、はい。ははは」

(これからどうしよう。ひとまず穏便に済ませて宿でも探してから考えるか…)


受付嬢「ここに手をかざすと、ステータスが嘘偽り無く、ここの紙に記されるようになっています!この紙は特殊で、1度登録してしまえば、レベルが上がってステータスが上がっても、自動更新される仕組みになっています。では、手をかざしてみてください」


アラク「はい!よろしくお願いします」

(なんか嫌な予感するけど大丈夫かな...)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る