第4話

 



 ◇◆



 なんだかんあって泣かされながら牛丼を食った後、俺はそのまま夜叉先輩に連れられて彼女のお屋敷に来ていた。

 頼もしいヤンキーの八葉さんにも一緒に来てもらいたかったのだが、「飯食ったら眠くなったから帰る」と言って去って行ったため、俺はすげなく連行されてしまった。



「ごめんなさい。生意気言ったのは謝りますから、どうかお仕置きだけは」

「お仕置き? そんな事しないわよ。今日は新人研修とか色々よ」

「色々ですか?」

「そう。昨日はお寿司を食べてそのまま帰っちゃったし、シフトとかもまだ決めてないでしょう?」

「あぁ、そういう…」

「前のバイトと同じシフトなら月曜日だけになるけれど、時間は伏見くんの都合に合わせられるから好きにすると良いわ。あんなところでバイトしていたのは学校と家の間でちょうど良かったからでしょう?」

「まぁ、それも理由の一つですね」



 色々あって少しだけ昔の事に感じるが、昨日クビになったバイト先は学校と家のほぼ中間に位置する書店だった。

 もう少し通学時間が短ければ他のところでもシフトに入れるのだが、夕方から夜にかけてのシフトでは、終電の都合や学校の授業が終わる頃合いを考えると、どうしてもあの辺りでしか働けなかったのだ。

 2年生の後期になってからは月曜日が一限だけのためシフトの問題は解決されたのだが、他のバイトを探すのも面倒だったためそのまま続けていた。


 ちなみに、俺の全休--大学の授業がない日は火曜、土曜、日曜と週に3日あるのだが、金のためにバイトをしていなかった俺はその3日間にはバイトを入れないようにしていた。

 休むときはしっかり休む。

 これは俺のポリシーである。



「まぁ、休むつもりがこんな事になっちゃったんだけどな」

「あら、私は休日も伏見くんに会えて嬉しいわよ? 伏見くんは嫌…だったかしら?」



 夜叉先輩が軽く腰を折って俺の顔を見上げながらそう尋ねてくる。

 相変わらず先輩は美人で、不覚にも胸が高鳴るのを感じた。



「嫌じゃ……ないです」

「ふふふ。相変わらず揶揄いがいがあるわね。柔よく剛を制すとはよく言ったものだわ」

「はぁ、せめてもう少しだけ俺がイケメンだったら見返せるのに」

「私は自分が完璧な容姿をしているから、他人にそれを求める事はないわ。人は自分の持っていないものを好ましく思うものなのよ」

「それは人によると思いますけど、その話でいくと俺がブサイクみたいに聞こえませんか?」

「あら、私は結構好きよ?」

「否定してくださいよ! あれ? 俺は割と平均的な顔面偏差値だと思ってたんですけど、違うんですか?」

「なんちゃやないっすね」

「なんでここで方言!? それってどういう意味なんすか? 俺ってブサイクですか?」

「さて、それじゃあまずは伏見くんの仕事を説明するところから始めましょうか」

「はい。まずはこちらへどうぞ」



 夜叉先輩と芦屋さんが二人揃って廊下を進んで行く。

 間抜けな俺は自分の顔をペタペタと触りながら数秒ほどそれを見送り、慌てて二人の後を追った。



「え? このまま始めるんですか? ちょっと待って!」



 ◇◆



 夜叉先輩と芦屋さんによって説明を受けた俺の仕事は大きく分けて三つ、窓の掃除と庭の手入れ、そして夕飯の料理の手伝いだ。

 窓の掃除と庭の手入れは女性である芦屋さんだけでは大変らしく、以前から男手が欲しかったらしい。

 俺の勤務時間では広い庭の手入れやかなりの枚数の窓の掃除は1日では終わらないため、その都度芦屋さんが支持した箇所を掃除していく事となった。



「掃除の手伝いに男手が欲しかったっていうのは分かるんですけど、なんで夕飯の料理の手伝いも俺がやるんですか?」

「あら、料理ぐらい出来ないと立派な大人にはなれないわよ?」

「そう言う先輩は出来るんですか?」

「当然よ。あんなもの数字を扱えれば誰でも出来るわ」

「うわぁ、可愛げがねぇ」



 多方面で完璧な夜叉先輩がこれでメシマズ属性とかだったらそれなりにときめいたのだが、やはりというかなんというか、夜叉先輩はあくまで夜叉先輩だった。



「今時の社会は料理が下手なぐらいで甘やかしてくれるほど甘くはないのよ」

「いやいやいや。男っていうのは一見完璧な人が時折見せる弱みとか弱点とかを見てそのギャップにクラっとくるもんなんですよ」

「それなら私は伏見くんを見てクラクラしっぱなしね」

「それじゃあ俺が弱点だらけみたいに聞こえるんですけど」

「でも、伏見くんは完璧でもなんでもないからギャップも何も無いわね。ごめんなさい、私が間違っていたわ」



 夜叉先輩がそう言って素直に? 頭を下げる。

 夜叉先輩にとって頭を下げる行為は自分の中の非を認めるためのものではなく、相手を貶めるためのものなのかもしれない。



「間違いを正した先の評価がかなり下になった気がするんですけど、気のせいですか?」

「気のせいよ。それより、これで一通りの仕事の説明は終わったのだけれど、いつから働いてくれるのかしら?」

「それじゃあ明日からで」

「明日は3限までよね?」

「はい。そこから帰って来てなんで5時頃からになると思うんですけど…」

「だそうよ?」

「全然構わないっす。ちなみにその他だと今週は何曜日が空いていますか?」



 こうしていると普通に優秀なメイドさんに見えるんだよな。

 まぁ、特徴的な語尾を気にしなければという条件はつくけれども。



「明後日は5限まであるんで、木曜日と金曜日、あと土曜日の午後ですかね」

「午前中に何かあるの?」

「八葉さんのところで歯石を取ってもらいます」

「そう。それなら仕方ないわね。でも、空いている時間はずっとウチに来るなんて伏見くんは随分と私が好きなのね」

「違います。早く仕事を覚えたいだけです」

「ふふ、そういう事にしておいてあげるわ」



 現在の俺は一応仮雇用、言わば試験期間である。

 俺がこの先先輩の家でバイトをするにしろそうでないにしろ、試用期間は短い方がお互いのためになるだろう。

 だから何だかんだ言いつつも本当は夜叉先輩の家に通いたいだとか邪な考えはないのだ。

 これはあくまで二十歳を目前にした俺なりの大人としての心得であって、先輩の家に通える嬉しさを誤魔化すための言い訳ではないのである。

 ないのだ。



「何やら悶々と自身の性欲に言い訳しているようですが、キメ顔がキメ顔になっていませんよ」

「………それで、この後は何かする事はありますか?」

「そうねぇ、本当なら伏見くんにも制服を着てもらいたいのだけれど、バイトの時間で制服を着るのは無駄よねぇ」

「制服なんてあるんですか?」

「ええ。芦屋のそれも制服よ」

「メイドの心っす」

「それじゃあ俺の場合は執事服とかになるんですか?」

「いいえ。芦屋と同じものを着てもらうわ」

「あ、俺は制服はいらないです。掃除なんで制服を着ても汚れそうですからね」

「あら、汚れたら洗えばいいのだから気にしなくても良いけれど、そう言うのなら制服は無くて良いわね。せっかく防刃防弾仕様の特注品なのだけれど、要らないなら良いわ」

「い……らないです」



 防刃防弾というのにはかなり惹かれるが、それがメイド服というのはいただけない。

 かといって防刃防弾仕様の執事服を用意してくれなんて言ったら採寸を良い事に色々弄ばれそうだし、仕方なく我慢しておこう。



「それじゃあ今日はこれでお終いよ。今日の1時間分の研修もきっちり給料は払うから喜ぶと良いわ」

「やったー」

「素直な子は好きよ。芦屋、伏見くんを家まで送ってあげなさい」

「いや、歩いて帰れるんで大丈夫です。それじゃあまた…」

「ええ。また明日学校で会いましょう」



 そうして俺は夜叉先輩の家を後にし、家に帰って積まれていたゲームを消化する穏やかな休日を過ごした。

 色々あったけど楽しい一日だったな。




 ◇◆◇



 ……………【3rd reconstruction】開始。



 【ギフト】の読み込みを開始。

 …………………完了。


 続いて【ギフト】から【法術】と【スキル】の抽出を開始。


 …

 ……………

 …………………成功。




 ◇◆◇………《day3》




 大学生活において俺の手綱を握っているのは第一に授業、そして第二に夜叉先輩だ。

 一つ目の授業は俺が学生であるために当然なものなので割愛するが、二つ目の夜叉先輩についてはいくらか知っておいて欲しい事がある。



「あら、今日もつけ麺なのね。伏見くんは本当にそれが好きねぇ」



 二時限目の授業が終わって昼休み。

 夜叉先輩はいつも通りに食堂の彼女の指定席に腰掛け、その真向かいの指定席に座る俺に話しかけてきた。

 一人暮らしの俺は大学で昼食を摂る際にはいつも食堂で済ませるのだが、夜叉先輩は俺がそうして飯を食っていると必ずと言って良いほどの確率で俺の前に現れる。


 俺と出会うより前は食堂で食事を摂る事はなかったそうだが、ここ最近はしょっちゅう食堂に現れて俺と昼食を共にするため、大学でも有名な夜叉先輩が昼休みに食堂に現れる事は周知の事実になっていた。

 それに加えて俺は毎週決まった曜日の決まった時間に食堂を利用するため、空いている席もそれなりに法則を持っていたし、それに従っての座る席もある程度は法則に則っていた。


 その夜叉先輩が昼休みに食堂に現れるという噂と、俺の座る席の法則という二つの原因によって何が生まれたのか?

 --そう、俺と夜叉先輩の指定席である。


 俺の座る席の真正面にしょっちゅう夜叉先輩が座るもんだから彼女の席もある程度絞られ、そして声をかけるのも躊躇う程に美人すぎる夜叉先輩がいつもほとんど同じ席に座るもんだから、誰もがそこに近づかない様になり、結果として周囲の人々を遠ざけることで俺と夜叉先輩の特等席が生まれてしまったのだ。


 もちろん曜日によっては俺と夜叉先輩が食堂を利用しないためここは共用の席となるのだが、少なくとも今年に入ってからこの席というかこの6人がけのテーブルを他の人が使っているのを見た事がない。



「ねぇ。なんで無視するの? 私、何か怒らせるような事をしたかしら?」

「あぁ、すみません。ちょっとモノローグに夢中でした」

「ふぅん。おかしな趣味も良いけどほどほどにしておきなさい。ほら、伏見くんのせいで悪目立ちしているわ」

「いやいや。絶対先輩のせいですって」



 とは言ったものの、あまりにも人目を引く夜叉先輩としょっちゅう一緒にいるものだから俺まで有名人になってしまっている。

 この前など金髪のチャラい兄ちゃんと姉ちゃんに絡まれて『#下僕発見』というハッシュタグタグとともに彼らのインスタに登場したほどだ。

 幸いにも俺は夜叉先輩の彼氏ではなく下僕として周知されているために夜叉先輩の熱烈なファンから襲撃される事はないのだが、かなり悪い方で有名人の俺は大学内の友人が極端に少なかった。



「そう言えば今日の3限が休講になったから暇なのよね。伏見くんはどうしたら良いと思う?」

「図書館で時間潰せば良いんじゃないですか? あるいは先に帰ってるとか」

「ふふ。まるで私と伏見くんが同居しているみたいな会話ね」

「…………時間を潰せば良いんじゃないですか?」



 先輩のからかいに一々対応していては進む話も進まなくなってしまう。

 それにここは沢山の人が利用する食堂だ。

 誰が俺たちの話を聞いているかも分からないし、迂闊な発言は避けるべきだろう。



「それじゃあ、伏見くんの3限の授業はなんだったかしら?」

「中級マクロですけど…」

「そう。それじゃあ私も一緒に受講するわ。確か中級マクロは大教室よね?」



 大教室とはその名の通りデカイ教室だ。

 ただそのデカイ教室が生徒で埋まる事はなく、授業によっては結構な数の空席がある。

 俺がこの後受ける予定の中級マクロ経済学も空席が目立つ授業の一つだ。



「まぁ、好きにしてください」

「ふふ。分からない事があったらすぐに教えてあげるわね?」

「授業中は私語厳禁です」

「あら、それもそうだったわね」



 そう言って割り箸を割った夜叉先輩の今日の昼食は焼き魚定食とデザートはプリンか。

 一見大人な女性に見えてプリンが大好物だったりとところどころ可愛らしい一面を見せてくるから夜叉先輩は油断ならない。



「ねぇ、伏見くんは今日変わった事は無かったかしら?」

「変わった事ですか?」



 ほら、早速様子見のジャブが飛んできたぞ。

 注意して受け答えしないと。



「ええ。どんな些細な事でも良いのよ? ほら、通り魔に刺されたとか」

「それは些細とは言えないと思いますけど、別に何も無いですね」



 嘘だ。

 本当は今日も登校途中に屋根の上をものすごい勢いで走るサラリーマンを見たのだが、昨日八葉さんからこの世界には神秘だかギフトだか超常の力が存在する事を教わっている。

 だからあのサラリーマンが屋根の上をぴょんぴょんしていたのは俺にとっては異常な事でも、夜叉先輩を含め多くの人には普通の事であるはずだ。

 そのため夜叉先輩にそんな事を伝える必要は一切ない。



「そう。それなら良いのよ」

「急になんですか?」

「ほら、伏見くんってば有名人だからストーカーとかいるかもしれないでしょう? だから念のために…ね?」

「それを言うなら夜叉先輩の方がありそうですけど……いや、なんでもないです」

「あらそう?」



 この先輩の事だ。

 おそらく夜叉先輩をストーキングなんてした輩は例外なく処罰されているはず。

 そこのあたりの話には踏み込まぬが吉だろう。



「そうそう。言い忘れていたのだけれど、今日のバイトは法術のテストから始めるらしいわよ。本当は昨日の内に調べておけば良かったのだけれど、埃が舞って汚れたら大変だものね」

「法術?」

「ええ。使えるでしょう?」



 ど、どうしよう。

 もしかして昨日の神秘に引き続きまた新しい何かがこの世界に追加されたのか?


 正直に法術なんて知らない、使えないと言えば良いのかもしれないが、仮に法術が日本語を話す事よりも簡単な何かだったら、間違いなくマズイことになる。

 良ければ夜叉先輩にそんな事も出来ないのかとからかわれて済むだろうが、もしかすると法術を使えない事を理由に医者に連れて行かれるかもしれない。



「どうかしたのかしら?」

「いや。その……」

「あぁ。もしかして法術が使えないの? 別に法術が使えないぐらいでバカにはしないから正直に言って良いわよ?」



 良かった。

 どうやら法術は呼吸するよりは難しい事らしい。

 これで大ごとにはならなそうだな。



「すみません。実は法術使えないんです」

「まぁ、法術なんて小学校と中学で習ってからはよっぽど得意じゃなければほとんど使う機会もないものね。こう言うのなんて言うんだったかしら?」

「ん? 何がですか?」

「思い出したわ。帯に短し襷たすきに長しよ。ほら、法術って無駄に精神力を使うし、普通に手でやった方が早かったりもするからあんまり使う機会が無いのよね。レスラーとかは法術を使って戦うけれど、私達みたいな善良な市民は法術をぶつけあって戦ったりはしないもの」

「そっすか」



 よし、これである程度の情報は集まったな。

 法術は義務教育で習う…多分神秘で、日常生活では使わないけれどレスラーが戦闘に使う何かか。

 もしかして俺も法術とかいうものを練習したら昨日の八葉さんみたいに手のひらから炎を出せたりするのだろうか?

 帰ったらググッてやってみよっと。



「あぁでも、同じギフトでもスキルはかなり便利よね」

「そうですか?」



 マジかよ。

 スキルなんてものまであるのか。

 神秘にギフトに法術にスキル。

 ますますファンタジーっぽさが加速してきたな。


 これは近いうちにドラゴンとか出て来る様になるんじゃないか?

 いや。まさかそんな訳ないか……。

 ないよな!?



「ほら、スキルを使えば重い物でも簡単に持ち上げられるし、速く走れたりするじゃない?」

「まぁ、そうっすね」



 なんて適当に相槌を打ってはいるものの、俺はスキルについても何も知らない。

 単純に肉体強化ができる神秘って思っておけば良いのか?



「ねぇ。ちゃんと聞いているの?」

「聞いてますって。むしろこれまでの先輩との会話で一番集中しているぐらいです」



 これは嘘ではない。

 だってこの先輩の前で下手にボロを出すわけにはいかないし、俺が真剣になるのも当然の事であろう。



「そう。伏見くんがそう言うのなら良いわ。でも、私を不安にさせた罰としてスプーンを取って来てちょうだい」

「……先輩って前々から思ってましたけど、寂しがりですよね」

「そんな事ないわよ? 別に私は一人でも平気ですもの」



 おや? 意外にも自覚はないらしい。

 それなりに付き合いが長くなってきた俺からしてみると、夜叉先輩はかなり寂しがりだと思うんだけど、俺の勘違いか?

 だって俺を見かけるとすぐに話しかけて来るし、そろそろ帰ろうかと思うと必ずと言って良いほど引き止めるじゃん。


 他に考えられるとすれば夜叉先輩が俺に惚れているとかだが、流石にそれはなぁ…。



「またモノローグに夢中になっているの?」

「いや、ちょっと思い上がってただけです。それよりスプーンでしたか?」

「ええ。プリンを食べるのにスプーンを忘れてしまったわ」

「はいはい。それじゃあちょっと待っていてくださいね」

「出来るだけ早くしてちょうだいね。じゃないと…」



 そこまで言って意味深な間を開ける先輩。

 どうやらつい先程俺が何を考えていたのか分かったみたいだ。



「プリンを早く食べたいんですよね。分かりました」

「ふふ。そうね。その通りだわ」



 やれやれ。

 夜叉先輩のプリン好きにも困ったものだ。

 仕方ない。下僕は下僕らしく女王様の言うことに従っておこう。

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