episode.『07月30日(火)』



最初、大人になろうと考えていた。


そうすればいつだって自由なんだって。


けれど今思うのは、ずっと子供でいたいという真逆の思考。


年を取るたび、柵が増える。


子供でいた方が得るものは多い。


私は私を貫こうと、そう思っていた。


誘惑に負けそうな時もあるけれど、私は私でいたいと思います。



      ※



人肌恋しくなることもある。


孤独に打ちひしがれそうになることも。


それでも私は一人でいよう。


心に留めた、たった一人の彼女への想いを胸に。


秘かに募らせ、寂しさに埋もれよう。


バカだと思うだろうけど、私はあなただけを想っていたい。


一途といえば聞こえはいいけれど、私はただの不器用です。



      ※



君だけを想っていよう。


何十年の時が過ぎようと、私は君だけを見ていよう。


死ぬまで抱えて生きていこう。


私の知らない君がいて、君の知らない私がいる。


君は知らないままでいい。


今でも君が大好きで、醜く諦めきれないで。


どれだけ君を愛していようと、君の目には映らない。


私は映らない。



      ※



私は私を知っている。


私を理解できるのは私だけ。


誰も私を理解できない。


だからこそ、私が私を肯定する。


たとえ誰かが私に近寄ろうとも、好意を寄せてくれようとも。


必ず誰もいなくなる。


必ず誰もが離れていく。


私は孤独の星に生まれた、生まれながらの一人気質。


誰も信頼できるはずがないよ。



      ※



報われないとわかっていても。


叶わない恋だとわかっていても。


私は君を想っていたい。


死ぬまで君を想っていたい。


諦められず、君のことしか見られない。


どこまで行っても嫌いにはなれない。


ずっと大好きで、ずっと愛しています。


だからどうか、幸せでいてください。


そう秘かに願っています。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る