episode.『10月10日(水)/10月11日(木)』
仮面を被る人生。素としか思えない演技。
偽り続ける自分。道化を演じる愚か者。
見つけてもらえない悲しみ。居場所のない苦しみ。
どこにいたって一人きり。闇ばかり濃くなる。
誰も本当の私を知らない。
もう、自分で自分がわからないよ。
この胸の痛み。支えきれない重荷。
私は、どうしたらいい?
※
歯車一つ狂えば、調子が悪くなるように。
思い通りにならない時は、その日のやる気が全て削がれる。
ネガティブ思考に陥って、口を開くこともままならない。
人間関係の破壊神と化して、生きることが面倒臭く感じる。
それほどまでに落ちぶれてしまう。究極の気分屋。
陰と陽の差が激しい私は最悪だ。
※
光の私は純粋で、闇の私は真っ黒で。
誰かの笑顔を望むのに、こんな世界は嫌だと言う。
些細な幸せに感謝するのに、疑念を抱かずにはいられない。
誰かと一緒にいたいと思っても、一人にしてくれと希う。
囚われ続ける矛盾の中で、無関心にも彷徨っている。
普通のようで歪んだ私は、嫌な奴なんだ――。
※
皆、リアルとネットは違うと言う。それはそうだろう。
リアルは皆、誰も理解してはくれない。見ようともしてくれない。
偏見と憶測。陰口と愚痴。そんなものばかりだ。
誰かの何かに合わせないといけない社会。
類は友を呼ぶ天国のような繋がりのネット。
どちらが生きやすいかなんて明白だろう?
※
私の愛は重い。
だから私だけを見てくれる人しか好きにはなれない。
嫉妬されるのは可愛いけれど、する側に回るのは嫌なんだ。
あなたにはもっと素敵な人がいる。自分はふさわしくない。
逃げる言い訳ばかり並べて取り溢す。近寄り難くて離れてしまう。
私はやっぱり一人なのだと、気づかされながら。
※
人間関係は複雑だ。
良い人ばかりいるけれど、良い人止まり。
私の求める人はいなくて、上辺だけが広がっていく。
誰も私を理解してはくれない。
わかってほしくはないし、わかってほしいとも思わない。
私は一人でいいんだ。気楽じゃないか。
だって、見限った現実にはもう、何も無いんだもの――。
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