第3話悪夢からの逃亡 中

私は会話に参加しようと思い、コソコソ話をしている人に笑顔で話しかけた。

「ねぇねぇ、何話してるの?」

あれ?聞こえてないのかな?目すらも合わせてくれない……私は、皆どうしたのかな?と思いながら、自分の席に座った。

そして、数分後に1人の女の子がこっち向かっい話しかけてきた。

「ねぇ、アイリスちゃんの家って、DVなんでしょ?」

っえ?なんで、私の家がDVだって知っているの?と思いながら、どのように答えればいいのかを考えていた。そんな時、

「答えを迷うって事は本当なんだね!」

と、女の子は言った。私は黙ったまま、自分の足元の方に視線を落とした。

そして、後ろからも喋り出す声が聞こえた。

「そうだぜ!俺の母ちゃんが、アイリスのママの腕とか、足とか、顔とかにいっぱい傷があるの見たって言ってた!」

私はどうすればいいのか分からずに、無言で下を向いていた時に、先生がちょうど入ってきた。

「朝学活を始めます!」

先生がそう言うと女の子はそそくさと、自分の席に戻って行った。私は先生のこの発言に少し安心した。だが、安心したのもつかの間。朝学活はすぐに終わり、大体の人が授業の準備をはじめた。いつも通りなら、私は友達とお話をしながら、移動していくのに、どうして皆私を避けるの?私は勇気を出して、1番仲のいいジェシーに声をかけた。

「ねぇジェシー、置いていかないでよ!」

と、私は元気よくジェシーに話しかけた。が、ジェシーは私の目も見ずに、少し荒ぶったように話し出した。

「アイリス、もぉ私に話しかけないでちょうだい!!!」

「っえ?どうしたの?」と、私は返した。ジェシーは少し、もじもじしてまた話し出した。

「私、ずっとアイリスが嫌いだったの!キラキラしてて、誰とでも仲良くなって……本当に生意気なのよ!アイリスと一緒にいたら、皆と仲良くなれるから話してただけだし!もぉ話しかけないで!本当、DV菌がうつるわ!」

私はジェシーの話を聞いて、頭が真っ白になった。これは現実?それとも夢?夢ならいいのに……

私は落ち込む時間もなく、周りの人達が色々話し出した。落ち込んでいる私には、理解する事も理解しようとも思えない。そして、ザワザワが急になくなった。私はぼーっとして、まだ現実を受け止められないでいた。そんな時、

「DV菌、DV菌、DV菌、DV菌!」

と、皆が合いの手をして、ヘラヘラ笑ないながら急に言ってきた。

私はより、ショックを受けた。そして、そのまま教室から逃げるように学校を出た。

学校近くの公園で私は、ベンチに座って泣いていた。私にはやっぱり居場所がないのかな?パパもきっといつか、私にも暴力をふるうの?ジェシーも……あんなに信じてたのに……本当に友達じゃなかったの?もしそうなら、本当に嫌だなぁ……

ママが言った通りに、パパとも別れて、ディマン国からも出て、全てをやり直した方がいいのかな?私はどうすればいいの?

私は、はっと起きた。もぉ、夕方だ。泣き疲れて眠ってしまったのだろ。前のベンチにはママが座ったいた。

「アイリス、あら起きたのね!ママね、学校から連絡きて、本当に不安だったの!無事に見つけられて良かったわ!学校の先生から聞いたわよ!皆になんか言われたって、大丈夫なの?」

私はママのそんな言葉を聞いて、また涙が流れた。そして、私はすぐに涙を拭き笑顔でママに言った。

「ママ、私は大丈夫だよ!ねぇ、ママこの前ママの母国に行かないかって言ってたよね!私、行く!!!」

私は、最初からやり直したい!今持ってるもの全て捨てでも!ママは少し驚いたようにして、一瞬で真剣な顔になった。

「アイリス、本当にいいのね?」

私は「もちろん」と、すぐに答える事ができた。

大丈夫、まだやり直せるのなら!!ママは、また笑いかけてくれた。そして、話し出した。

「アイリス、決断してくれてありがとう!これから頑張ろうね!まず、逃げる計画を軽くおさらいするね。結構は早い方がいいわ、明日にしましょう!」

私は急すぎて、少し驚いたが大丈夫!私はやり直しに、普通の生活を手に入れに行くのだから!

「明日パパは、遅めに帰ってくるからちょうどいいわ。パパが仕事に行ったらすぐに家をでて、タクシーで空港行きのバスに乗る。チケットは友達に頼んだわ。大丈夫!できるわ!」

ママの計画を聞いて、家に帰り2人で荷物をまとめた。パパに悟られないように荷物を隠した。明日、ついにこの悪夢も終わる。そう思いながら深い眠りについた。


つづく

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夢の始まり 星野 あずみ @AZUMI39fight

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