魔力垂れ流しの訓練

剣の付与を待つ間、みんなで出かけようと思ったのだが、ラファラミ姉妹が部屋からも出てこないで

「「今日は、無理…」」

と言っていた。大丈夫か?

「治癒魔法師呼んでこようか?」

「「大丈夫…」」

明らかに大丈夫じゃなさそうだが、女の子の部屋に入っていくのも気が引けて、結局近くの丘で横になりながら魔力放出をしていた。

「腕弾け飛んだ後なのによく訓練しようと思えるよな。」

一瞬びっくりしたが、声でキースだとわかった。

「いや、武器に魔力通せるように放出の練習しとかないとって思ってね。」

「なるほど、なら教えてやるよ。」

そこからキースくん講座が始まった。

「魔力とはそもそも〜〜〜〜〜(割愛)〜〜〜〜〜なんだよ。だからまとめると、魔力の質を上げつつ放出量を増やせばいいってことさ!」

ごめんキース先生、前半早速聞けなかったわ。処理強化あるはずなのになぁ。昔っから人の言うこと覚えるの苦手だったからなぁ。ついでに暗記も。

まとめを言ってくれるあたり、やっぱりキースはさすがだな。

「あ、けどあんまり街でやんなよ。男は比較的鈍感だからいいんだが、女の子は魔力に敏感だから。」

「何か悪いことがあるのか?」

「汚い魔力だと吐き気や倦怠感が出るらしい。逆に綺麗な魔力だと心地よくなったりする。ただし、多すぎると心地よさが快感に変わってきてしまう。」

なるほどね。あれ、まさか今日姉妹が動けないのって倦怠感……

俺、魔力汚いのかな?

「なぁ、俺の魔力ってどうなんだ?」

「さぁ、ラファかラミに聞いてみたら?」

いや、汚いって言われたら結構くるものがあるからルークに聞いてるんだよ!メンタル弱いんだよ!

「そういや、やけに詳しいよな。」

「あぁ、色々とあるんだよ。いろいろ。」

言いたくないのなら聞くまい。

こう、のんびりと雲を眺めながら過ごすのもいいよね。




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