剣を造ろう(後)
依頼当日。
朝早くに起きることは習慣化しているから、少しだけ魔力操作を行ってから行くことにした。
「朝なら走っても人が少ないからぶつかったりはしないだろう。」
最近は身体を動かしてなかったから、ちょっとくらいは運動しないとね。
道は直線なので、スピードを維持できる。
「えっと、俺の進む道は魔力で補強して……風も抑えなきゃ。」
障壁は造った。あとは走るだけだ。
「よーーい、ドン!」
走り始めると同時に風が頬を撫でる。
すぐにトップスピードになると、もう身体が風になった気分だ!
久しぶりの感覚。
「強化倍率を⒈2でやったから、そろそろかな。」
ちょうど看板も見えてきた。
もうすこし身体を慣らしたかったが、まぁ右腕あるから問題ない。
「おはようございます!」
いつもよりテンション高め。
だって寝てないからね!
徹夜は良くないって言うけどほら、魔力を枯渇させて気絶するように眠ると魔力どーんって増えるみたいなことがあるって鍛冶屋のおじさんが言ってたから。
やってみた結果…何が悪かったのだろうか。魔力を使い切れなかった。
家じゃないからね。爆発なんてしたら大変だから、とりあえず魔力を外に放出しようと思ってやっていたんだけど、なんかちょっとずつしか出ていかないんだよね。使用魔力固定があるけどこれは魔法じゃないから。
結局6桁の魔力は使い切れずに、今こうしてピンピンしてる上にテンションMAXなのさっ!
「あ、起きたんですねー、おはようございます。」
「あぁ、ごめんなさいね、昨日は。」
「大丈夫ですよ〜」
「さて、早速やるぞ!」
「はい、こちらへどうぞ。」
なんか、鍛治の設備ってすげーんだな。って思った。
結局入ったはいいんだけど、設備の大きさ、重量感に圧倒されてあんまり覚えてないや。
あ、ちゃんとスキルはゲットしてきましたよ。もちろんレベル6から。
それにしても竜金ってすごいんだよ。
付与なしで試し斬りさせてもらったけど、鉄塊をスッパリいっちゃってさ。
お願いされて、鉄を言われたサイズに斬ってあげた。
「これだけ金もらっちゃ、生半可な付与じゃ信用が落ちかねない。2日待ってくれ。」
「べっつに言いふらしたりなんてしないよ〜?」
「いや、だとしてもこっちのプライドってのもあるんでね。」
「りょーかい。じゃ2日後に取りに来るよ。」
ここの鍛冶屋は凄かった。
あの鍛冶がたった1日で終わったんだから。ただ、付与は機材どうこうでどうにもならないから待ってくれとのことだ。
まぁ、1ヶ月でも全然問題なかったんだけどね。
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