お屋敷
うーん わけがわからない。
さっきまで神の間にいたのにいつのまにか家、もとい屋敷にいた。
「家って言うレベルじゃないからなこの大きさは。」
ふと思ったら例の神さまの声がした。
『君はこの家の第2子で名前はヴァレン。ヴァレン・セレスティだよ。んでセレスティ家はここの領主だからね。結構なお金持ちだよ。君のやりたい事もだいたいできると思うから、頑張れ!』
嬉しい。だがここまでしてくれると裏があるのではと疑ってしまう。
「あなたは何が目的なのでしょう。何故僕にここまでしてくれるのでしょう?」
『こっちの思惑が無いとは言わない。だけど君がやりたいように過ごしていれば、いずれ私の目的は達成されるからね。』
なるほど、僕の進むラインの上のどこかに神さまの目的もあるのか。他人の道具として使われるのは嫌だが、自分の思ったように生きていいと言ってもらえたし、あの神さまのためだから。それだけで頑張れるような気がした。
(あの神さま本当に可愛かったなぁ。僕の守備範囲の、はっきり言ってど真ん中だ。能力いらないからあの神さま欲しかったなぁ)
『っっ!?そ、そうだ。自分の能力はステータスって念じれば出てくるから。詳細を見たい能力はステータスのところの文字をタップすれば出てくるからね。それじゃ頑張ってね!』
そう言ってから、声は聞こえなくなった。ちょっと急いでるような感じだった。何かあったかな?それと同時に前の扉が開いて綺麗な女性が出てきた。
「レン、そんなところでボーっとしてどうしたのかしら?」
えーっとレンとは僕のことだろうか。ヴァレンだから多分そうだよな。
で、この女性は… お母様なのだろう。僕の記憶がそう言っている。どうやら前世の記憶は持っているが、この体の過ごしてきた記憶もあるようだ。
「大丈夫だよ、お母様。」
そう言ってはいるが、結構困っていたりする。でもこの際流れに任せてしまおうとも思った。
二人で屋敷の中に入って行く。中は一言で言うとめちゃくちゃ綺麗だった。
天井には豪華な照明が吊り下げられて…ない!? なんか浮いてました。あれ何凄すぎる。
「あぁ、レンにはまだ言ってなかったわね。あれは魔法よ。詳しいことはわからないんだけど、この屋敷を造ってもらった時からずっとああなのよ。」
魔法すげー。同時に頭の中であれの理屈をいくつか考えていた。
(あれは前世で言う磁力か?だがちょっとの刺激でバランスが崩れてしまう。そんな危ない設計はしないはずだ。すると、あとは頑丈な糸かもしくは浮遊か。どちらでも魔法というものがあればありそうなものだ。)
どちらなのかを悩みながら凝視していると頭の中に何かが浮かんできた。
(なにこれ、式なのか?なぜ急に出てきた?そしてなにを表している?)
頭の中ははてなマークでいっぱいだった。
すると今度は理解できる言語で『魔法線』と出てきた。
わかったことは、あれはどうやら魔法線で吊るされているらしい。
そしてこの頭の中で起きた作業は自分のスキルなのではないか。そう思い、
「お母様、とりあえず自分の部屋に戻ります。」
と言いながら部屋に足を進めた。幸い、自分の部屋はわかった(当たり前か)ので入る。
そして神さまに言われた通りに念じてみた。
『ステータス』
目の前にはちょっと青っぽいウィンドウが現れた。
〜〜〜ステータス〜〜〜
名前:ヴァレン・セレスティ
レベル:10
年齢:6
性別:男
職業:
基礎ステータス
>体力:1000
>魔力:10000
>攻撃:100
>防御:100
>速さ:100
スキルポイント:60
スキル:使用魔力固定 Lv.6
式化 Lv.6
解析 LV.6
処理強化 Lv.6
状態:異常なし
称号:転生者
神に愛されし者
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
なんか綺麗な数字が揃ってるな。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
レベル:10
その人の身体レベル
レベルが高いほどステータスは高い傾向にある。
稀に自主トレーニングなどで基礎ステータスが上のレベルの者よりも高い者がいる。
だが、10、20の差になると覆すのは困難である。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
なるほど、体力とかはわかる。この手のゲームは割とやってたから。その流れで行くとスキルポイントはスキル獲得に必要なやつだろうが、念のため…
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
スキルポイント:60
スキル獲得、スキルレベルアップのためのポイント
レベルが1上がると1もらえる。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
なるほど、ん? おかしくね、60て。レベル10だし。
なんかのスキルのおかげかな?
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
称号
その者が極めたもの、または大人数から呼ばれた『二つ名』がつく。
>転生者
異世界からなんらかの理由で転生してきた者
元の世界の言語とこの世界の言語が自動で翻訳される。
また、基礎ステータス10倍
>神に愛されし者
神に愛された者に送られる称号。
また、スキルレベルが+5される。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
称号のおかげだったけど、壊れたのかな?なに基礎ステータス10倍て。
神さまに愛されたらスキレベ6だって。やばい。もう神さま愛してる。
抱いてもいい。いや、抱かせて!
「おっといけない。興奮している場合じゃないんだ。まずこの世界のこと知っておかないと後々大変になりそうだからな。」
一応5,6年の知識はあるのだが、新しい知識もあるかもなので勉強するに越したことはない。なんか本でもあればいいんだが。
探すか。
僕は覚えのない(実際に体験していない)記憶を頼りに屋敷の中を歩いた。
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