第八章:True Fighter/01

 第八章:True Fighter



「その姿……懐かしいな! やはりお前はそれでこそだ、美弥ッ!」

 リナシメントフォームへと姿を変えた間宮遥、神姫ウィスタリア・セイレーン。

 フォルネウスと激しく斬り結ぶ飛鷹はそんな彼女の姿を横目に見て、歓喜の声を上げる。

 その傍ら、遥は虚空より右手に聖銃ライトニング・マグナムを、左手には聖槍ブレイズ・ランスを召喚し、両手に握り締めた二つの武具をクッと構えていた。

 そうした頃、フォルネウスとの交戦から離脱てきた飛鷹が、飛び退いて遥のすぐ隣までやって来た。

 並び立つ二人の目の前には、四体の特級バンディット。しかし二人は臆する気配を欠片も見せぬまま、互いに横目の視線を交わし合いながら頷き合う。

「飛鷹、まだ行けますか?」

「誰に訊いている? 私は不死身だ。お前は……誰よりも知っているだろう?」

「ふふっ……そうですね、そうでしたね」

 クスッとおかしそうに小さく笑う遥に、飛鷹もニヤリと笑みを返す。

「その力は、私たちの……桜花戦乙女同盟の、決して途切れぬ絆の証明だ。皆も私たちと共に居る、共に戦ってくれている……であるのならば、我らが負ける道理などあるはずもないッ!!」

「……はいっ!!」

「呼吸はお前に合わせる。ここからが本当の勝負だ……一気に叩くぞ、美弥!!」

「ええ、行きましょう飛鷹……!!」

 遥は両手の聖銃と聖槍を、そして飛鷹は右手のビームソードを構え、目の前に勢揃いした特級バンディットたちを鋭く睨み付ける。

 ――――リナシメントフォームは、決して途切れぬ絆の証明。

 北條美桜が、青葉瑠衣が、そして……来栖紫音が。今はもういなくなってしまった、桜花戦乙女同盟の仲間たちが託してくれた想いの結晶。その力がある限り、彼女たちから受け継いだ想いが……絆の輝きが胸にある限り、負けはしない。皆の願った明日を、掴み取るために――――!!

「天竜活心拳、この伊隅飛鷹が相手だッ!! ……行くぞぉっ!!」

「ハァァァ――――ッ!!」

 飛鷹は補助スラスターを吹かし、遥は圧縮した足裏のスプリング機構を解放させ。急加速した二人は四体の宿敵、特級バンディットの懐へと飛び込んでいった。

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