転生聖女は勇者、魔王、熾天使と最強パーティーを結成した

第1話 とあるヲタクは転生した

「うっわマジ眼福だわご馳走さまです」

「それな」

「お前らキモイ」

「「ひどいっ！」」

友と一緒に萌えを供給してたら罵られました。こっちは萌えがないと生きていけないのに‥‥

萌えはヲタクの生きる糧だ。たとえ此処が異世界でも供給はしていただきたい。

僕の前世、雛風蒼は根っからのヲタクだった。アニメに漫画、ゲームや声優、二次元関係のあらゆるものを好んでいた。推しから移ったのかいつの間にか僕っ子になるくらいには根っからのヲタクだったのだ。

ある日、推しの新発売グッズを手にいれるべく僕は朝っぱらから某有名アニメショップに足を運んでいた。無事に推しを回収し、家へ帰ろうとする最中、僕は事故で死んでしまった。

目が覚めると‥‥‥幼女になって森に放置されていたのである！

不思議とお腹が空く事もなくて、数か月間ほどは推定３歳のまま僕は過ごした。

木陰でうたた寝をしていて目を覚ますと、僕の隣でいわゆる肩ズンをしながらすやすやと寝息をたてる美少年‥‥いや、美ショタの姿があった。この美ショタが後の勇者であることを僕はまだ知らないまま、また眠りについたのだった。