第三話 復讐者は……
第三話開始時点での用語解説と登場人物紹介
●用語解説
中つ界
神界と魔界の間に存在する人間界。神と魔物が実存する。
上空には神気が満ち、地上から地下へと向けて魔素が濃くなる。
魔素の濃い森には危険な魔獣が生息しているため、人間は魔素の濃い森を避けて街を作っている。
物語の舞台となる大陸には複数の国が存在する。
魔力
魔素を源とし、魔法または魔術によってあらゆる性質を付与できる。
『魔力は引き合う』という法則がある。
魔力を用いた異能を魔法、魔力を魔法陣と呼ばれる回路に通して利用する技術を魔術と呼ぶ。
魔力持ち
体内に魔力が巡っている人間。
『魔力と筋力は両立しない』という法則があり、魔力持ちは総じて筋力に乏しい。
消費した魔力は周囲の魔素から回復できるが、『魔力は引き合う』の法則により、魔力回復量は体内魔力残量に比例する。
迷宮
太古の魔法使いが作ったとされる。魔素の濃い森に作られ、魔界から召喚された魔物が巣食っている。
【核】が現存している迷宮は【生きている迷宮】と呼ばれ、魔素を消費することで倒された魔物を補充し、また、時間とともにその構造も変化する。
魔物
魔界の生物。迷宮内の魔法陣で召喚される。
魔素を栄養源として、飲み食いをしなくても生存し続ける。
魔素が濃い環境を好み、迷宮の外には基本的に出てこない。
体内に魔素を吸収する魔核と呼ばれる器官があり、その中に魔素が結晶化した魔石を持つ。
魔石
魔素の結晶。
魔素が薄い地上では魔力源となるため有価。魔術師の魔力補給や魔法陣を用いた魔道具の動力源に使われる。
魔石は放おっておくと表面から魔素が昇華してしまい、次第に小さくなる。そのため、昇華が遅い大きな魔石ほど価値が高い。
魔獣
動物が濃い魔素にさらされて魔物化したもの。
動物と同じく動植物を食べて繁殖する。
基本的には魔素が濃い森の中に居るが、人里に出没することもある。
害獣なので駆除すれば対価が得られる。
神殿
神に仕える組織。
神官は信仰心に応じて恩寵という神の奇跡を行使できる。恩寵の総量は一日単位で回復する。
神の意思に従い魔素を消費することを目的として、神官と魔術師を養成し、【生きている迷宮】で魔物をせっせと倒すことを推奨している。
神が実存するこの世界において、神罰すら代行する彼らには国でも逆らえない。
冒険者ギルド
迷宮で魔石を手に入れることを生業とする冒険者の互助会。
魔物を倒すことを推奨する神殿が後援者になっている。
各国に本部があり、本部長は准貴族の爵位を与えられている。
魔石の流通と魔獣の駆除を担っているため、発言力は高い。
●登場人物紹介
アルバ
冒険者パーティー【鷹の目】の斥候。
仕事中は、灰色の装束と横に溝の入った額当てを身につけ、黒く塗りつぶした目元とマスクで素顔を隠している。
目立たず、誇らずがモットー。
低級の幻惑系魔術を使いこなす。武器はダガーと投剣。戦闘力は暗殺ならオークを倒せ、魔力全部を使った上で条件が揃えば手負いかつ非武装のオーガを正面から倒せる程度。
ラキア
【鷹の目】の魔術師。
黒マントに身を包んだ、ツリ目の冷たく見える美女。
実際は気さくで人懐こく、その分言葉に遠慮がない。
魔術師特有の理論派で、魔術を撃っていられれば幸せ。
戦闘力は魔術の一撃でオークを倒せ、雑魚数匹を一気に無力化できる程度だが、さすがに連射は無理。複数魔術の同時展開とかの技術は常識はずれ。
モナ
【鷹の目】の神官。
白い神官服に身を包み、一見して冒険者に見えないほど清楚。
おっとりしているように見えて、その実、弁が立つ。そして素で毒を吐く。
基本笑顔を絶やさないが、怒ると笑顔が怖い。
一日に六個以上の強化を施せる。ペナルティ覚悟なら、周囲全員の瀕死の怪我を癒やし、体力を回復させることも可能。
ケイティ
【鷹の目】の戦斧使い。
革鎧一式に身を包み、たてがみの様な赤毛が印象的な女性。
言葉遣いがやや古風。性格はさっぱりしており、結構抜けている。
怪力の持ち主で、大男にも引けを取らないが、その分よく物を壊すらしい。
徒手空拳でも戦える一方で、集団戦にも一家言持つ。戦闘力は先手を取れればオークを正面から秒殺する程度。
ユリシャ
【鷹の目】の双刀使い。
部分鎧に身を包み、黙っていれば影が薄く、目つきが鋭い女性。
難解だったり場違いだったりする言葉を疑問符付きで使う。
基本、面白ければ何でも良い性格で、他人をからかうのが好き。
身のこなしが素早い。戦闘力は先手を取れればオークを正面から秒殺する程度。
ガットロウ
スタークの街の冒険者ギルド支部長。
元凄腕冒険者。むくつけき筋肉達磨でその上毛深い。
根は小心者らしい。苦労人。胃が痛い。
戦闘力は兵士四人が不覚を取った魔物の群れを一人でどうにかする程度なので、普通に強い。
ミュスカ
スタークの街の冒険者ギルド職員。
ガットロウが不在の折りには彼の仕事を肩代わりするほど有能。
スタークの街でも屈指の美貌を誇る。
サーバレン
元領主子息の新人冒険者。
自分を異世界転生した主人公だと思いこんでいた人。
魔力全部をつぎ込んで数秒間だけ時を止められる魔法を持つ。
容姿端麗で膨大な魔力を持つ。
はたから見ていたら面白い馬鹿。ただの知り合いなら手間はかかるが放っておけない馬鹿。絡まれる人間からしてみれば、この上なくウザい馬鹿。
マーキナー
神の依代である少女。
中身の時氏神は神々の父にして、時の神。トリックスターを自認する。
悪ふざけが過ぎて子供達に幽閉されており、マーキナー以外に中つ界へ干渉する術を持たない。
マーキナーは時氏神の恩寵として、あらゆるものを巻き戻す力を持つ。デウス・エクス・マーキナー、時計仕掛けの神。
クルスターク卿
辺境子爵でクルスターク領の領主。
クルスターク家は武門の家系で、時氏神の氏子でもある。
サーバレンの元父親。人格者と評されるが息子には甘かった。
サーバレンのせいで家計は火の車。クルスターク領自体は多くの迷宮を抱えており、その恩恵により比較的豊か。兵士の育成にも余念がなく、治安維持も万全。
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