第二話

「まず!お前はあの世界で死んだ!」

わ〜お!唐突な死んだよ宣言。まあ、俺は確かに刃物で刺されてるからな。そういえば、この真っ白な空間はなんだ?ここに来てから刺されたはずの所には傷一つ無いし。

「ん?ああ、ここは神界だ。まあ、神達の住む世界って事だ。」

へーー。

「で、お前はあの世界で理不尽な死に方だったので、転生させてやるよ。」

え?マジ?もう一度あの世界で過ごすの?

「ん?ちげーぞ?異世界だよ。今は俺の上司が見ているが、俺が管理してきた異世界に転生してもらう。さすがに俺では、お前の死んだ地球には転生させることが出来ないからな。」

そうか……まあ、異世界転生も楽しそうだしいいぜ?

「おう!そこは魔法とか剣とかの世界だ。何か願いとかあるなら聞くぜ?色々こっちの都合押し付けてるしな。」

おー!そりゃあありがたいな!じゃあ、先に質問だ。

「なんだ?」

願いって何個でもいいのか?あんた、一個と言ってないしな。

「ガッハッハ!そうだな。確かに俺は一個と言ってない。いいぞ!何個でも叶えてやるよ。」

おー!気前がいいな、あんた!

「だろ!」

じゃあ、早速一つ目いいか?

「早くしろよ。」

一つ目、前世の記憶を残して欲しい。

「それは願いの内に入らん。」

え?何で?

「それは、お前は転生する為にここにいる。だから、記憶とか言語能力とかは既に付けておいたんだよ。」

お!ありがたいな!じゃあ、二つ目いくぜ?

「だから、早くしろよ!」

悪ぃな。二つ目は、剣術、武術、弓術、魔法を全てチート級にしてくれ!出来れば神レベルにして欲しいんだ。

「ふーむ。いいぞ!お前は悪用するような奴じゃなさそうだからな!分かった。神レベルにしておこう。あ!もし、手元が狂ってその上を行っても、文句は言うなよ!」

手元が狂ってその上を行くってどういうことだよ。じゃあ、三つ目だ。俺の頭の中見えるだろ?このスキル入れといてくれるか?

「ふむ。これくらいなら、おやすい御用だな!それと、お前。お前はこの才能を駆使したら、俺らよりも遥かに上の存在になるだろう。その時は覚悟しておけよ?」

あ?ああ。

「じゃあ、そろそろ時間だ。お前と居るの、楽しかったぜ!また会おうな!」

あいつはそう言った。そのまま俺は抗えないような眠気と共に重い瞼を閉じていった。

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