第23話
「玲香さんは俺がこの展開を予想して呼んでおきました。」
俺は谷プロの中で一番、梨園の事を思い遣っている玲香をマネージャーにしたいと社長に言った。
「私がこの子のマネージャー?
マネージャーの経験無いわよ?」
「しかし、高城さんがお前を指名したんだ。
経験が足りない分は他でカバーしろ。」
社長はリクと玲香の繋がりに理解出来ない部分があるが、自分達に選択肢が無い事は理解していた。
「では、プロジェクトの立ち上げメンバーは俺と李梨園、矢野と谷玲香とします。
以降の情報共有はチャットでのリアルタイム共有としますので、ラインに専用のグループを作ります。
萩原様と谷社長もグループに入って下さい。
情報の共有だけでは無く、疑問や提案をドンドンぶつけて下さい。」
俺はあえて立ち上げメンバーに梨園を入れた。
本来であれば、立ち上げメンバーでは無く、担がれる神輿である筈の梨園をメンバーに入れた理由は今は語らない。
あとの楽しみに取っておく(笑)
「それでは明日、十一時から横浜のスタジオで李梨園の宣材写真を撮るのでその後食事会を中華街でやります。
メンバーは撮影の立ち会いから、関係者は食事会の参加をお願いします。」
「高城さん?
撮影場所が横浜のスタジオと云うのを何故知っているのですか?」
谷社長は場所が分からない事に苦言を吐いたリクがどうして?と不思議だった。
「その予定を入れたのが俺だからです。
これからの事で相談したい事も有りますから、詳しくは後で話しましょう。」
「分かりました、事務所じゃ無い方が良いですよね?
何処かの喫茶店で話しましょう。」
社長は事務所だと木ノ下が居るからと気を遣った。
「何か質問は有りますか?
無ければ今日はこれで解散としますが?」
萩原が全体に声をかけた。
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