元気してた?
「じゃあね」の下に何事も無いように馴染んだ言葉。
それは、予想外すぎた。
「Auf zum Tanze!!」
え?
何で美空が?どうした美空がこの言葉を?
どうして、美空がドイツ語を知ってるんだ?
その前に
「さあ、踊ろう!!」
って、二年ぶりに連絡してきて、急にどういう意味なんだろう。
俺は、美空に返信できずにいた。
どうしよう。何て返事すればいいんだ。
とりあえず、質問するしかない。
「どした?何で急にドイツ語?」
既読は付いた。
返信が来ない。
窓から差し込む、優しい月明かりが俺を夢へと連れ去っていく。
目を閉じて、頭に浮かぶ美空の顔に、目が覚める。
今、美空から連絡が来ている。
夢のようだった。
そんな幸せを繰り返していると、美空から返信が来た。
「夏樹なら、意味分かるのかなぁって!」
そりゃ、分かるけど……
「何だよー踊ろうってさぁ」
「何となくだよ。何となく。」
この時、俺は隣に美空が居ると思った。
一緒に話して居るような…
前の俺らのような…
「お、おやすみね!!夏樹!!」
「おう…また明日な」
自然とまた明日という言葉が出ていた。
明日も、話しかけてくれ。
一緒に話してくれ。
どんな話でもいい。
美空の話なら何でも聞く。
楽しみに待つ。
もう、二年も話さないなんて、無理だ。限界だよ。
今日、連絡したなら、明日も明後日も、毎日。
俺からでもいいなら。
連絡させて。
一日中、つまらない話を考える。
美空との話を考えてるから。
いつでもいいよ。
ただ、出来るだけ、早めにね。
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