after story

after1  妹のいる学園生活

 奈々が入学してからの事を話そう。

 なに、なんてことはないさ。家にいるのとたいして変わらないからな。以上!


 さて、今は授業の間の中休み。今のうちにトイレに行かないと次の授業中が大変な事になるな。

 雪花達との会話を切り上げて教室のドアに向かい、取っ手に手をかけようとすると……


「おにぃ!」


 奈々が来た。

 捕まってしまい、トイレに行きそびれてしまったため、次の授業中は冷や汗を流しながら耐えた。

 さて、昼休みだ。弁当を持っていつもの場所に向かっていると、


「おにぃ! 奈々も一緒にいくー!」


 奈々が来た。

 そして俺の腕に絡み付く。フニョン

 ……うむ。


「はいおにぃ、こっちもおいしいよ? あーん♪ 」


 今日は飛ばすなぁ……。

 それに、同じ弁当だから中身一緒だからな?

 あぁ、雪花達の視線が痛い……。


 そして放課後。

 今日はオタク友達からちょっとアレなアニメBDを借りるため、校舎裏のちょっと人目のつかない場所へ──


「おにぃ! おにぃおにぃ! 一緒にかえろっ!」


 またしても奈々が来た……ってなんで!?


「奈々? なんでここに?」

「なんかここにいる気がしてっ!」


 なんだその勘は!

 奈々のおにぃセンサーに驚愕してると、待ち合わせしていたオタク友達の水瀬から声がかかる。


「なぁ橋本。……その子はダレダ?」

「あぁ、妹の奈々だ。ってお前は知ってるだろ?」

「いや、そうなんだけどな? 以前はもっとキッツい目でツンツンしてなかったか? 今はどうみてもデレッデレじゃないか? え? 義妹じゃないのに? え? 」

「あーまぁ色々あって?」

「う……」


 う?


「うらぎりものぉー!!」


 叫びながら走り去る水瀬。

 ……ちょっと待て! お前絶対勘違いしてるだろ! いや、あながち勘違いでもないけどさっ……。

 あーもうっ!


「おにぃ? 用事済んだの?」

「え、あぁ。終わったよ。じゃあ帰るかぁ……おぉっ?」


 帰ろうとして校門に足を向けると、いきなり右手を引っ張られて俺の体は半回転。そのまま胸元を押されて後ろの壁に押し付けられた。

 目の前には奈々。 え?


「奈々?」

「ここ……誰も来ないんだね」


 そう言いながら俺に体重をかけてくるため、俺の腹の上辺りに奈々の大きな胸が押し付けられて形が変わるのがわかる。

 そして首元を引っ張られて顔が下を向いた。

 奈々と目が合う。

 あ……。


「ちゅっ……あむっあむっ……」


 奈々の唇が触れた。

 最初は軽く。その後はまるで鳥がついばむように何度も何度も。

 そしてゆっくりと離れる。


「……ガッコでちゅうしちゃったねぇ? ふふっ」


 言いながら上目遣いで目を細め、自分の唇を一舐めして微笑む。


「っ!」


 コイツいつの間にこんな表情をするように!?


「おにぃどうしたの? そんなボーっとしちゃって変なの♪ じゃあ帰ろっか?」

「あ、ああ」


 まいったな。俺は妹にも敵わなくなりそうだ……。



 クラ双を読んでくださっている皆様!

 お久しぶりです。亞悠です!

 番外編のafter story開始です!楽しんでいただけたら嬉しいです!

 このキャラのこんなシーンが見たい!等がありましたら、教えて頂けると嬉しいです!

 良ければ⭐の評価やレビューもしていただけると更に……。


 それと、新作のこちらもよろしくお願いします!

 話のノリはクラスの双子〜と同じ様な感じですので良ければ!


 彼女のあだ名は悪役令嬢〜乙女ゲーの不運な公爵令嬢が現代に転生して幸せになるまで~

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054894775960

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