第39話 浮かぶもの
睦月が来る話を聞いた後、飯を食べ終わった俺は一人部屋に来てベッドに寝転んだ。(結局最後まで自分の手は水を飲むとき以外は使わなかった)
女三人は何故かニコニコ微笑む母さんに連れてかれた為、久しぶりに一人になったな。せっかくだから、冬休み入ってから連絡を取ってなかった学校でのオタ友達とのグループメッセのページに入るとソコは闇だった。
神村【速報!】
水瀬【どーしたぁー?】
神村【橋本氏のデート現場発見】
神村【休み前の彼氏彼女騒動は事実のもよう】
笹岡【誰か報告を受けた者はいるか?】
神村【なし】
水瀬【こちらも無~し】
水瀬【ちなみに発見した状況は?】
神村【橋本氏の腕を抱き、当ててんのよ状態でした!サー】
笹岡【なん…だと!?】
水瀬【あらら~はしもっちゃんも中々やるねぇ~】
神村【おつかいで頼まれたケーキと日用品を持っていた為、両手が塞がり証拠を撮ること叶わず!が、しかし!あれは確かに当てるどころか埋もれていました!サー!】
水瀬【クリスマスにおつかいで目から水が溢れる】
笹岡【ならば明日は我が家に集合せよ。】
水瀬【あ、わりぃ。明日は姉さんの手伝いだわ。衣装合わせしないとなんねーのよ】
神村【また年末の例のイベか?】
水瀬【おう!今年はコスして売り子やるからヨロシク!】
笹岡【リアル男の娘め】
神村【その姿でいいからデートしたい】
水瀬【おっ?するか?じゃなくて、】
水瀬【デート…すりゅ?】
神村【すりゅぅぅぅ~~!!】
笹岡【かみむらぁ~~~!!】
見るのを止めた。
よし、連絡取るのはまた今度にしよう。とりあえず今は少しでも寝るか。アラームは二時間後くらいでいいかな?
布団を被るとすぐに瞼が重くなってきた。あー、やばい、部屋の…カギ…しめ…て…な……zzz
モゾモゾ
ひしっ!グゥ……
ジリリリリリリリリッ!
ジリリリリリリリリッ!
ん?もう二時間か?枕元に置いてたスマホを取りアラームを解除する。わりとスッキリ目が覚めたな。さて、隣にひっついて寝てるのはだれだ?てゆーか、この感触は雪花か?悪いけど紗雪だとここまで腕埋もれないしな。思いながら布団をめくる。
えっ?
「おにぃおはょ♪」
「あれ?奈々?」
「ふふーん、雪花さんだと思ったらでしょ?ざーんねん!奈々と雪花さんのサイズ1カップしか変わらないからわかんなかったかニャ?」
「にゃ!?」
「気を引くためにちょっとキャラ付けしてみたニャ♪ちなみにこんなのもあるニャ♪」
そう言って取り出したのは猫耳カチューシャ。しかも片方の耳が折れてるバージョン!それを付けると胸元を大きく開け、両手を猫の手にしてポーズをとってこう言った。
「勝手にお布団入った奈々にお仕置きしてニャン♪」
ガッ!!
うちの妹が可愛すぎるんだがどーすればいーでーすかー!!俺に向かって童貞とかクソ兄貴とか言ってた子はどこいった!?思わずお仕置きしたくなるが耐えた!必死に耐えた!俺偉い!ふぅ…
「うん、奈々は可愛いな。ホント、あの生意気だった妹はどこにいったんだか。ハハッ」
「おにぃ、爽やかに流してるけどこっちは反応しまくりでウケる♪当たってるし」
「……言うな」
「おにぃに恋してる奈々は嬉しいけどニャ♪女として見られてるってことだから」
「そうかよー」
気まずくなって顔を剃らそうとすると頬を両手で挟まれてキスされた。それはもうネットリと
「へへッ。おはよーのキスだょ。もうお昼すぎだけどね」
「お、おう。おはよーにしては濃いけどな。そーいえば他のみんなは?」
「雪路さんはなんか凹みながら仕事いったょ?お母さんは雪花さんと紗雪さん連れて買い物行ったみたい。なんかお母さんすごい張り切ってたけど」
母さん何する気なんだ?
「そいえば飯の後三人呼ばれたけどなんだったんだ?」
「んーおにぃにはナイショなんだけど、言える事があるとしたら心構え?かな」
「心構え?なんだ?新年のか?」
「ナーイショ♪」
まぁ、いいか。母さん達が帰ってくる前に起きないとな。今の状況を見られるのは流石にまずい。半裸の猫耳妹なんてマニアックすぎるだろ
ガチャ
がちゃ??
「あら?ダーリンは何をしてるのかしら?」
ダーリンて
「あーー!奈々ちゃん何してんの!宿題やるって言ってたじゃん!」
「もう終わったもーん!」
「奈々ちゃんが猫耳なら姉さんは狐耳。私はウサミミかしら?黒髪ロングのウサミミ…あっ、あなた今反応したわね?うん、衣装も準備しとかないと…」
はい、ウサミミみたいです…。にしてもあなたたちホントに仲良くなってますね?ビンタとかしてたよね?
「さて、奈々ちゃんはそろそろ出てきなさい。宿題の答え合わせもあるでしょ?やってあげるわ。姉さんが」
「アタシ!?」
「買い物行く前にちょっと見てみたけど私にはさっぱりだったわ」
「せっちゃんの進級が心配になってきた…」
「さて、私は弥生さんの手伝いに行ってくるわ。悠聖君もそろそろ起きて一緒に手伝って」
スルーしやがった
「あぁ、わかった」
しがみついていた奈々を引き剥がしてベッドから出る。名残惜しそうにしているけど知らない。今の時期の勉強は大事だからな。
「奈々はちゃんと紗雪に宿題見てもらえよ?」
「はーい」
「えっ?アタシ見るの決定!?」
「悪いけど、俺の学力でも無理だ!」
「もう、しょうがないなぁ!けど、ちゃんとご褒美ちょ~だいね?」
言いながら袖をクイクイひっばってくる。あざと可愛い!
「あ、あぁ終わったらな」
ちなみにその後、無事に終わった紗雪にめっちゃキスをせがまれた。
そして、雪花が作ろうとする料理を母さんと一緒に止めるので体力を大分消耗した昼ご飯だった。あんなに赤いものをカレーに入れちゃダメだって!
食べた後はみんなでゲームをして笑って、久しぶりに日常ってのを過ごした気がする。普通は妹と義妹とキスしないだろーけどそこは気にしない。もう、気にしてられない。
で、俺は今風呂に浸かっている。
「ふぅ、気持ちいいわね」
何故か目の前には雪花。
にしても…大きいとホントに浮かぶんだなぁ。
「なぜに雪花が?母さんは?何も言わなかったのか?」
「言ってたわよ。雪路さんが帰ってこないうちに背中でも流してあげたらって?」
母さぁ~~~ん!!
「後、チラチラと目線がわかりやすすぎよ。大方、ホントに浮かぶんだなって思ってるんでしょうけど」
「あー、バレてた?すまん」
「謝らなくていいわよ。言ったでしょ?私はあなたのものよ。ふふっ」
━━━━━━
ふぅ、さっぱりした!もちろんお風呂が気持ち良くてな!異論は認めない。
カクヨムコン5も締め切り間近になって参りました。応援してくださる方、作品の目次のページの下の方にある、☆で讃えるをポチッとしたいただけると嬉しいです。
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