第21話 紗雪と…
自室のベッドで先日買ってきた銀髪美少女系のラノベを読んでると来客があった
コンコンッ
どうせ奈々辺りだろう
「カギあいてるぞ」
「へへっ、おじゃましまぁーす」
入ってきたのは紗雪だった。ジッパーが前に付いてて、全身が薄い青で、可愛らしい猫をモチーフにした着ぐるみパジャマで包んでいる。ちょっと前に日曜日の朝にやっていた女児むけアニメのマスコットキャラのだ。ちなみに母さんが声をあてている。
体を起こし、ベッドに腰掛ける形にする。
「初!男の子の部屋訪問は悠君にうばわれたのでしたぁー!なんてっ」
「何言ってんだ。奪ったんじゃなくて自ら来たのに」
「そーゆーこと言わないのっ!一昨日藤田さんから助けてあげたじゃーん!…その後はめっちゃ大変だったけど……」
「その件にしてはほんとに助かった!藤田みたいなタイプはホント苦手でな。けどその後の自爆は知らん!なんであの場でいっちゃうかなー」
「あはー、なんてゆーか勢い?せっちゃんには負けられないなぁって思ってたのもあって、つい口から飛び出たかも?ヘヘッ」
言いながら俺の隣に座る。
「てなわけで、悠君から何かお礼とご褒美を頂きに参りました!」
「ご褒美って…何が欲しいんだよ。母さんグッズか?」
「クウ……ッ!それも欲しいっ!けど求めてるのはそーゆーのじゃなーい!」
「じゃあなんだよ」
「んっ」
両手を前の方に広げてこっちをみている。
「んっ!」
「えーと、ハグ…か?」
コクコクコクッ
凄い早さで頷いている。顔はうつむいてて見てないが耳は真っ赤だ。
(お礼だもんな…やましいことするわけじゃないしな)
フーーーッ
大きく息を吐いて紗雪に体を向ける。
そのまま抱き締めた。
「ふあぁぁぁ」
と、言いながら俺の首もとに顔をすり付けてくる。そして胸元に僅かにだけど確かに感じる慎ましい二子山のフニッっとした感触。
可愛いすぎるだろ!え、なに?俺死ぬの?心臓がやばい!このままだと俺の理性のダムが決壊してしまいそうだったので、急いで体を離すと「あっ……」と名残惜しそうな顔をした。
「あーそいえば雪花は?もう寝たのか?」
すると突然紗雪の顔が曇りうつむいたまんま、
「二人でいるときはせっちゃんの話はしないでほしいなぁ~。悠君は女心がわかってないよ。」
「あーご、ごめん。ほんと馴れてなくて」
「やっぱり悠君もおっぱい大きいほうが好き?」
「えっなんで?」
「だってせっちゃんおっきいし、奈々ちゃんもおっきいし、こないだ学校行くときにせっちゃんと腕組んで胸に挟まれて幸せそうな顔してたもん」
「まぁ、嫌いではないけど……」
「でもね、おっぱい大きい人は可愛い下着が少ないんだよ!アタシ位だと可愛いのたくさんあるし!ほら!今日のだって!」
そう言って顔を上げ俺の目を見ながらフロントのジッパーをさげ左右に開いた
桜色のポッチが見えた。
つけてないだと!?
俺は直ぐにパジャマを開いていた紗雪の手を取り、真ん中に集めた。
「えっ、見たくも……ない……の……?」
絶望した顔になる。
「ちがうっ!見たくない訳がない!紗雪…ブラジャーつけてないぞ」
「へっ?」
視線を下に下ろし、自分ので自分の胸を鷲掴みにした。
「へへへ、お風呂の時外してそのまま来たから。付けるの忘れてたみたい……」
「へへへって…ほら今日は引っ越しでお互いもう疲れるんだからもう寝ようぜ」
「ぅ、ぅん。そうしよっかなぁ…。」
そう言ってベッドから立ちドアに向かって行く。そして途中で振り返りウインクしながら
こう言った。
「アタシのおっぱい見たんだから責任取ってねっ♪おやすみっ」
###自室に戻った紗雪###
見られたぁ~~~~~~!てか、下着見せようとするアタシもどうかしてたけど、まさか着けて無かったなんて……。ハグでテンション上がり過ぎてたせいだぁ~!恥ずかしすぎるぅ!
けど…見られるのはイヤでは…無かったかも?
もし、あのまま触られたりしてたら……
(悠君、エッチな子はキライかなぁ?)
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