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四人は地面にアーマーガールズに変身できる球体を置いて互いに目を会わせると頷きあった。
「ここで戦いに終わりてのも寂しい気がするがなぁ、なかなか楽しかったぜ」
つんと地面の球体をつつくトウヤ。
「私も結構ドキドキで楽しかったし初めて一人でピーした時みたいに新鮮だったわ」
まいはなでなでといやらしく球体をなでまわしそこにいるトウヤ、カリン、ほのかはよだれをだらしなく垂らした。
「ほのかちゃん、あなたのお母さんのお陰で私は助かった、この力で守りたくてアーマーガールズになった」
よしよしと球体を撫でるカリン。
「いっぱい戦えてたのしかったぜ」
拳を球体にコツンと当ててウインクするトウヤ。
「待ってよ!」
いきなりの大声でビックリしたのか小銭が落ちた時はっとみる人々みたいに四人は声のする方向に目を向けた。
そこにいたのはほのかの幼なじみアスカであった。
正確にはアスカに乗り移ったほのかの母親であった。
「あなたに託したペンダント、なんで使わないの?
その声は文字通り子供を叱る母親であった。
「私が叶えたかった夢、世界をこの汚れた世界を浄化させなきゃ、だからお願いそのペンダントを使って」
どうしてお母さんはそんなにあのペンダントこだわるのか?
「あなたのお父さんは
涙を貯めながら必死に訴えるアスカの顔をしたほのかの母親。
お父さんが虚無にやられた事も初耳であった。
「だから私はこの鎧を作り出した、そして私がこな世界を救おうとしたけど、このオーディンシステムのチップの力を最大限に使えるのは若く、むんむんをたくさんした娘じゃないと無理だったのよ!」
悲鳴のように泣き叫ぶほのかママ。
「私の娘なら力が強くむんむんを何回もした所をアスカちゃんの身体を借りて見てきたのよ」
そうするとなんという事であろう、アスカの身体の真ん中に球体が現れた。
「なにするの!?お母さんやめて!」
「もう荒療治しかないわ、アスカちゃんにアーマーガールになってもらったの、そしてさっき手にいれたチップで私はこの世界を救う、そのためには娘も生け贄にしないといけないの!昔の人がやったみたいに!?」
神様に自分の息子を捧げようとした人がいたらしい。先程壊したと思われたチップはほのかの持っていたプラスチックの偽物だった、ほのかママが密かにすり替えていたのだ。
アスカに乗り移ったほのかの母親の鎧はプロトタイプであり、色も灰色で派手な武装もないどこか物足りない部分があるが、これでもやはりアーマーガールである。
アスカは空中に浮き上がり呪文を唱えるように呟いた。
「オーディンシステムを起動させる」
本物のチップを球体に取り付けると掃除機のようにいとも簡単に吸い込まれていった。
『システムにアクセスするパスワードを言って下さい』
電子音のボイスが流れ、アスカに乗り移ったほのかママがパスワードを叫ぶ。
「フェンリル《神を喰う者》」
『パスワードを認識しました、これよりオーディンシステムを可動します』
アスカのアーマーが黄金に輝きイエスキリストが十字架で磔刑になったような形姿で浮かぶと輝きがさらに増して他の者が目を開けられなくなる程であった。
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