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はぁとため息をつく大鎌の少女。
「俺は本格的に戦いてーんだがなぁ、あんな演技でてめーとバトッても仕方ねーだろ、氷おんな、あいつなら今度こそ本気だしてぶっ殺す」
まいは大鎌の少女が退屈そうな顔をしているのを優しい眼差しで見ていた。
「あら、この前は本気出すと言って負けて帰ってここにかくまったのを忘れたの」
大鎌少女はかぁっと顔を赤く染めあげた。
「ふふそういう顔好きよ」
少女はまいを指差し恥ずかしいのを隠すように質問した。
「ところで手にいれたんだろーな、あいつのペンダント」
まいは胸の谷間からほのかのペンダントを取り出し意地悪く舌を出す。
「細工はりゅうりゅう仕上げはタロジロてね」
そのためにまいはほのかをお風呂に入れたのだ。
「そのペンダントの中のチップをアーマードールに取り付けたら真の王となり願いが叶うッて? なんでアーマーガールズでもないあの女が持っていたのか謎だけど。俺にはきょーみねぇなぁ、
ベッドの上に仰向けに倒れてブラックホール並みのなんでも吸い込みそうなあくびををした。
彼女の名前は瀬名トウヤ《せな》変形する大鎌を扱うアーマーガールズ。
まいとはおさ馴染みであった。
★
「昨日帰るの遅くなっちゃた。まい先輩大丈夫かな?」
ちょっと戦うのを見てみたいと思った自分が恥ずかしくて今朝は10杯しかごはんが食べられなかったほのか。
しかしそれは杞憂であった、学校に行ってみると後ろから肩をポンポンさせられて振り向くと人差し指をほっぺに直撃させられた。
見事な後人差し
その高度な攻撃を仕掛けたのは昨日よりもポワポワを超越させた、ポワポワまい先輩であった。
「まい先輩。心配しましたよ、怪我はありませんか? 途中で逃げちゃってごめんなさい、そして先輩の黒いレースのズロースも私がはいてワクワクしてました」
たくさんの悪行を告白したほのかは、ぱっと頭を下げて謝る。
重力でほのかの肩にかかるぐらいの茶色い髪の毛が垂れ下がった。
まい先輩はにこりと笑ってほのかをぎゅーと抱いた。
「心配しなくて大丈夫よ、あんな事でやられるまい先輩ではありません」
ほのかは大きなお山にうずくまりながら目をうるうるさせる。
その樹の上に面白く無さそうに大鎌を持つ少女瀬名トウヤが鼻をならした。
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