第17話 指定危険団体五十周
旅をしている間に、なんかよく襲撃されるなと思ったら。
いつの間にか、俺達指定危険団体にリストアップされてたらしい。
祝:異世界に存在する危険な団体に仲間入り。
世界滅亡を企てたり、知的生命体滅亡を企てたりしてる連中と同じ扱いだ。
まあ、考えてみれば当然か。
不老不死の魔女に獣人の犯罪者に、魔王の娘とパーティー組んでるんだから。
でも、例のダンジョンで得たアイテムが役立ってくれたので、被害はそんなにない。
敵が接近してくれると、近くにいる脅威の数だけ危険察知ブザーが鳴ってくれるので、大助かりだった。
転移できる花の方は一回きりらしいから、もったいなくて使ってないけど。
でも、今回のこれはさすがにどうなるかな。
ブーッ ブーッ ブーッ ブーッ ブーッ ブーッ ブーッ ブーッ ブーッ ブーッ ブーッ ブーッ ブーッ ブーッ ブーッ ブーッ……
さっきからブザーが鳴りやまないんだけど、一体どんだけの敵がいんの?
俺達は、待ち伏せされて大量の敵に囲まれていたようだ。
「これじゃあ、包囲網、突破できない」
「まいったわね。私の脚力でも突破できそうにないわ」
「ふむ、やつら人間の癖になかなかやりおるのう」
ざっとみても人の海。
隙間がない。
気が遠くなるほどの大人数の討伐軍に周囲を囲まれた俺達は、そこで詰んだ。
ループ地点はここに記録されてるから。
どこにもいけない状態だった。
穏便に脱出できる気がしない。
あ、これ詰んだ?
仕方ないから、俺はヒロイン三人に手を繋がせて、お花さんをプレゼントする事にした。
だって、こいつらが何したってんだ。
笑って泣いて、ちょっとしょげて怒る。
そんな普通の女の子なんだぜ。
普通に生きる権利ってもんがあるだろーが。
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