第16話 ダンジョン脱出四十九周




 その後、何とかして、メアリと共にダンジョンを脱出した。

 そこに至るまで、戦闘力皆無な俺はやっぱり死にまくったけどな。


 でも、メアリ目線からは、圧倒的に運の良い男として目に映った様だ。


 興味深そうな視線をこちらによく向けてくる。


「その体の隅々まで一度観察してみたいのう」


 との事だ。


 なんか、実験動物みるみたいな視線だったので背筋がぞぞぞってなっちゃう。やめて。


 やっぱり、女の子の姿をしてても、魔王の娘。

 油断しない方がよさげかも。


 で、そのあと、苦労して仲間達と合流。


「心配、した……」

「もうっ、いきなりいなくなるからびっくりした!」


 予想通り、めちゃくちゃ心配されたので謝った。


 平謝り、土下座の嵐だ。


「ゲコッ!」


 最終的には、ペットにしたカエルを愛でてもらう事で、許してもらった。


 死んだらどうするのって、言われた時はさすがに罪悪感。


 もう死んでます、なんて死んでも言えないな。


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