第4話 幼馴染の寒さ対策

寒い。

そろそろストーブでも出そうかな。

たしか押し入れの中にあるって母さんが言ってたような……。

部屋に戻るとそこにはストーブと幼馴染。

「いやぁ、寒いね」

「なぜすでにストーブが置いてある」

「いやぁ、寒いね」

ダメだ、会話が成り立たない。

「なんでうちのストーブの場所まで把握してるんだよ……」

「そんなことを言っても体は正直だね」

はっ、無意識のうちにストーブの前に。

あったけぇ。

「ふっふっふ、ナイスアシストだろ〜」

「あぁ、このストーブの前では全てが正義だ」

もう何言ってるか分からん。

「う〜ん、まだ少し寒いなぁ」

なんか呟いてる。

「おりゃ!」

「うわっ」

危ない。

「へへ〜あったかい〜人間湯たんぽだ〜」

「そんなわけあるか。絶対俺の方が体温低いぞ」

それならそっちの方が湯たんぽだ。

あったけぇ。

ついうとうとしてしまう。

あぁ、意識が……。


※※※


「むつみ、もうすぐ夕飯できる……あら?」

「お邪魔してます」

「あらあらふふふ、仲がいい良いようで」

「はい、とっても」

「良かったわねむつみ。…あんまり長くしてると足痺れるわよ?」

「大丈夫です。その時は叩き起こしますから」

「ふふ、ずいぶん頼もしいこと」

「起きたらすぐ伝えます」

「そうね。じゃあ、ごゆっくり〜」



※※※


「んあ?」

「あ、起きた?」

「うん」

「もう夕ごはんできてるって」

「うん」

「まだ眠い?」

「うん」

「残念、もう時間切れ」

「うわっ」

なんかガクッてなった。

ついでに目も覚めた。

「うん、これくらいなら大丈夫かな」

「なにが?」

「なんでも。さあさあ、夕ごはん夕ごはん」

「はいはい」

起き上がってリビングへ向かう。

あれ?なんでさっきガクッてなったんだ?

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