第7話 ネットナンパ編



祐一


「これまで教えてきたことで


 彰、キミはスタートラインに立つことができた」


「ってことで今からが君の恋愛RPGが始まる」


「まだまだLv1の恋愛勇者だが、冒険に出て経験値を積みに行くんだ」




「やっと始まるんですね!」


「あれ…でも、どこで女性と出会えばいいのでしょか?」



祐一


「異性と出会う場所なんていくらでもあるぞ」



(例)


・学校、職場


・習い事


・オフ会


・イベント、ライブ


・ストリートナンパ


・クラブナンパ


・ネットナンパ


・街コン


・出会い系サイト(マッチングアプリ)



祐一


「ざっと上げるだけでもこれだけある」


「まずは自分ができそうな所から手を付けてみると言い」




「そうですね…やっぱりネットナンパですかね?手軽そうですし」



祐一


「では早速、SNSのアカウントを作って出会い厨してこい」


「SNSナンパのコツは、出会い厨っぽさを出しすぎずに交流を深めてデートに誘える状態にすることだ」




「分かりました!やってみます!!」



………



……





祐一


「よう彰、ネットナンパ初めて1か月くらい経つだろうけど成果はでたか?」




「ぜんっっっっっっっぜん出ません!!」



祐一


「だろうな、最初は皆そんなもんだ」


「具体的にどういうところで苦悩しているか言えるか?」




「裏垢女子なんてチョロいかなーって思ってアタックしてみましたが


 あいつら寂しいかまって連呼する割に無駄にガード高いんですよね…」


「そのくせ、どこかで出会ったというセフレとはちょくちょくHしてきた報告するし意味わからなかったっす…」



祐一


「まぁ裏垢女子はチョロそうに見えてレベル1の恋愛勇者では太刀打ちできない強敵だからな」




「そうなんですか?」



祐一


「女ってのは男が思ってる以上に異性からアタックされまくってるんだ」


「特に、一見チョロそうに見える裏垢女子には多くの男が群がる」


「男からアタックされた経験値が無駄に積み重なっていくから


 恋愛レベル1の駆け出し勇者が立ち向かうと、返り討ちに合うんだ」




「推奨レベルが足りなかったってことっすね…」


「祐一さんが言う事、本とその通りで


 俺以外の出会い厨っぽいアカウントが何人もアタックしてるようでした」


「倍率がメチャクチャ高いなぁって感じで就活を思い出しましたよ…」



祐一


「就活か、良い着眼点だ」


「成功する出会い厨というのは相手の女の子の需要に応えるのが上手い」


「相手の女の子が求めてるものを見抜いて、タイミングよくアタックするのが


 上級恋愛勇者の手口だったりする」




「例えば、どういうことですか?」



祐一


「こればっかりは相手がどんな女の子によるかだから


 一概に何が正解とかはない」


「あくまで例としていくつかあげてみると…」



・雰囲気イケメン自撮り&タグでフォロワーを増やす


・フォロワーが増える?他の女から需要のある男?価値がある男だと錯覚されやすい


・女の子受けする臭いポエムや共感されるようなツイートをし続ける


・共通の趣味で長い間リプ、DMで話す(いきなり出会おうとしない)


・下心を上手く隠し、日々疲れている女の子をリプで労い続ける


・相手に認識されて、好感度がそこそこ高まったころにさりげなく出会いにつなげる


※この店行きたいんだけど、誰か一緒にいかね?(画像付き)


→反応してきた子にDMで誘ってみる、とかな




「昔は出会い中wwwって小馬鹿にしてましたけど


 いざ自分が出会おうとすると、出会える出会い厨のすごさを実感しますね…」



祐一


「別にすごくはないが、


 出会える出会い厨は魅力がある奴か、マメな奴が多いのは確かだな」




「はたから見てた感じだと、雰囲気自撮りでイイネ稼いでる男は


 結構、出会えている印象ありました」



祐一


「それが分かっているなら、


 彰も雰囲気自撮りを投稿すればいいじゃないか」




「でもやっぱり、SNSに自撮り投稿するの怖いんですよね…」



祐一


「出会い厨アレルギーの強いネット民も多いし


 たまーに炎上する出会い厨もいるからな…」




「そうなんですよ、


 特定とかも怖いですし、自撮りはなんか怖いっす…」

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