第22話 『シャイニング ゲート』

「彼が、好きになった。それだけの話しよ」

 彼女は素っ気なく応えた。


「うゥ」何だッて……


「ただの。だから私の名前を歌ったンじゃないの」



「くゥ」そこまで言うか。



「コーラスで名前を呼んだ人が全員、付き合っているワケじゃないでしょ」



「ンッ」なるほど……

 確かに、そうだが……


 ここまで追い込んでも尚且なおかつ言い逃れするとは。

 仕方がない。こっちも最後の切り札だ。



「悪いが、付き合ってくれ」

 俺はかねてより指示しておいた場所へ向かわせた。


 ライブハウス『シャイニング ゲート』へ。

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