第21話

六人部ムトベキララなんて珍しい名前の方は、そうザラにいないものねぇ」

 クリスも微笑んだ。



 両目を瞑ったままキララは考えているようだ。

 これで彼女が認めれば【チェックメイト】だと思った。

 

 しかし不意にキララは笑みを浮かべた。

「フフ」


「何が可笑しいンだ」

「解った。正直に言うわ」


「ン……」


「ユウキッて人が、私の名前を歌ったからと言って付き合っていたとは言えないでしょ」


「え……❓」


「開き直る気かよ」ヒデは不満なようだ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る