第3話 死んだンだ……

「どうした…… 飼ってた金魚でも亡くなったから俺に葬式でも開催もよおせッて言うのか❓」



『ち、違うッてェ とにかく開けてよォ。

 シンゴ君❗』

 まだドアをドンドンと叩いていた。



「お前なァ、死んでるのは、こっちだよ……

 朝まで曲を作ってて、さっき寝たばっかなんだよ。頼むからもう少し寝させろよ。

 三時間くらいしたら、また来いよ🥱」

 ヒデになんて構ってられない。



 俺は欠伸アクビをして、もうひと眠りしようとベッドへ向かった。



『ちょッ、寝るなッてェ…… シンゴ君❗

 マジで死んだンだよ』

 ヒデがテレビドアフォンの小さな画面で大袈裟にアピールし怒鳴った。



「あン、人が死んだッて、誰が」

 


『ユウキ君だよ。『ル=シフェル』のユウキ君が死んだンだよ❗

 だから開けてくれェ~』



「え、ユウキが死んだ❓」まさか……

「『ル=シフェル』のユウキが、か❓」

 一気に眠気が吹き飛んだ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る