谷津ライジングマリナーズがパ・リーグ優勝してよかったぜ

 10月9日 - ガイアンツ、4年ぶりセ・リーグ優勝。


 10月10日 - 谷津ライジングマリナーズがパ・リーグ優勝。


 さて、うちの学校の野球部が高校野球において活躍したのに引き続いて、ロッチから引き継いだプロ野球球団の谷津ライジングマリナーズがパリーグでの優勝を果たした。


 これは選手に一定間隔でかならず休養をとらせ、特に投手陣にいたっては、必ず5人 - 6人で先発ローテーションを組み、投球数にも制限を設けることで肩や肘の負担を最小限に抑えていることで故障者が出なかったのがやはり大きい。


 それに加えて大胆な若手選手の先発起用、ほぼ全てのポジションに複数の選手を充て競争意識を高めつつ、平等にチャンスを与えて結果を出させ、これから伸び行く若手にとって悪影響を与えることは行わせずに行ったのも大きい。


 チャンスを与えてやる気を引き出させるのは大事だよな。


 千葉県習志野市の「谷津球場」はガイアンツの発祥の球場でもあり後楽園球場が今年を最後に閉鎖・解体されることもあって、日本シリーズは盛り上がることだろう。


 ”前”では三冠王選手などを冷遇したこともあってチームがボロボロになって5位に終わったことを考えれば監督をどういう人物がやるかというのは本当に大事なのだと思う。


「もともと選手の実力はあったんだよな。

 日本の野球だと監督はスター選手がやることが多いけど現役時代にはあまりぱっとしなかった人の方が結果を残すことが多いし大成功だったといっていいだろうな」


 俺がそういうと北条先輩がうなずいた。


「選手としての必要な能力と監督としての必要な能力は全く違いますからね」


「そうなんだよな」


 ファンを呼ぶためには監督にスター性が必要だと考えるのもわからないではないが結局は結果が全てだからな。


 そういえば”前”では10月30日にはMECがPCジェネレーターのエンジンを発売したはずだけど、どうなってるんだろうか?


「北条先輩、MECがハデダゾンと組んで開発している新しいゲームハードってどうなってるんだろう?

 予定だとそろそろ発売予定だったと思うけど」


「それについてですが販売は延期になったようですね」


「まあサンシャインが先行して発売されているしなぁ……」


 おまけに小学組のクルクルコミックや集英組の週刊少年ホップはライジングの傘下企業だからライバル企業の話題を乗せるわけがない。


 さらにサードパーティもだいぶこちらがかっさらっていっているからサードパーティ集めも大変だろう。


 テレビ広告などは打てるにしてもテレビアカヒ系とテレビto-kyo系はアニメ系がかなり強く、バラエティやドラマのほうが強い他局とは視聴者層も違う。


 やりかたが汚いといわれても仕方ない所ではあるがゲーム関係はライジンググループの文字通り生命線なのでなるべくライバルの力は削いでおきたいのだ。


「そういえばライジングの本社はどこになりそうかな?」


 俺がそう聞くと北条先輩が答える。


「ここ千葉との交通アクセスがよくできれば東京大学にも近い場所ということで上野か秋葉原、もしくは新橋を考えています」


「普通なら地価の高さや高速道路のアクセスもいい港区の新橋なんだろうけど、東大からはちょっと離れてるし上野や秋葉原のほうが助かるよな」


「もっとも東京大学の駒場地区キャンパスに行くとなるとまた微妙に遠くなりますが」


「確かになぁ。

 船橋からだと駒場はかなり遠いから適当にマンションでも借りるつもりだけど」


「高速道路を使えば上野でも秋葉原でも新橋でもそこまではかからないと思いますけどね」


「いや、昼間の首都高速の渋滞を舐めたらいけないよ。

 多分電車のほうが早いんじゃないかな?」


「そうなるとセキュリティ確保の問題も出てきますね」


「確かそれもあるんだよな。

 まあこれは東大にはいれるかどうかがわかってからにするか」


「それもそうですわね」


 まあ、俺自身は東大入学にそこまで強いこだわりもないが、学歴がめちゃくちゃ重視される日本社会ではやはり高くてわかりやすい学歴があった方がいい。


 可能ならばイェール大学かイリノイ大学、ワシントン大学のどこかへの海外留学もできればいいのだが、これは捕らぬ狸の皮算用というものではあるな。


 そろそろまじめに受験勉強もしておくべきか。


 東大の中でも「神童」と呼ばれるような人物は天才という言葉だけでは言い表せないくらい頭がいいからな。

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