集英組や小学組の水道橋グループも傘下におけたようだ

 さて、今日もゲーム部では三年生は受験勉強などをしつつ、ゲームの開発などを進めている。


 そして北条先輩から報告があった。


「集英組や小学組の水道橋グループの投機的な権利の移譲が完了しました」


「お、これで完全な傘下企業になったわけだね」


「ええ、そうなります」


 漫画に大きな影響力を持つ総合出版社である集英組や小学組を買収できたのはかなり大きな意味を持つ。


 俺達はラジオのトーキョーベイFMやテレビ房総の買収から始まり、テレビto-kyo系列、広告代理店の東創通とアニメスタジオの日本サンライス、徳田書店と大日本映画、新聞の東京タイムズ、アカヒ系列の新聞販売網やテレビ放送局を買い取って、プロ野球や高校野球にも関与することでマスメディア関連にはかなりの影響力を持っているが、漫画は子供に対しての影響力がとても強くそれによりスポーツや娯楽にも直接的な影響も出るからな。


「小学組は教育誌や児童・学習誌、男性コミック誌、女性コミック誌に加えてファッション雑誌も結構強いし、集英組は逆に男性週刊誌の好色男や明星なんかがあるからね」


 俺がそう言うと北条先輩もうなずく。


「雑誌というものは流行を作り出すことができますからね」


「ああ、だからこそ普段着和装を広めるのにも使えると思う」


 実際にこのころのファッション雑誌の影響というのは非常に大きいし、クリスマスやらバレンタインへの影響力もでかい。


 まあバブルは起きてないのでクリスマスも”前””のような事態には陥ってはいないのはだいぶマシだけどな。


 ともかく恋愛や結婚のハードルを上げるアホなマスコミの風潮は叩き潰し、なんでも金というのもやめさせていくべきだろう。


 ”結婚相手にする年収一千万はなきゃ”みたいな高望みばかりしていては、結婚できなくなるのも当然だろうし、もし結婚できても相手の母親からいびられまくることだってあるわけだしな。


 金さえ手に入れば幸せになれるわけでも、なんでもできるようになるわけでもないのだから。


 と言っても自由になる金があればできることが増えるのもまた事実ではあるのだけど、トレンディドラマのせいでやたらと恋愛とかの条件が上がってしまうのは事実だと思う。


 また、恋愛とそれに付随する性行為に対して、1人で楽しめる娯楽も増えてきているというのも大きいとは思うけどな。


 個人の自由が許されていくと、恋愛や結婚をするもしないも自由で、現状での漫画やゲームに加えて動画など、ネットさえあれば一人楽しく過ごせるようになり、最小限のコストでそれなりに楽しく暮らせればそれでよい、という考えになっていくのもある程度は当然だったのだろう。

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