閑話:他者から見た前田健二について
さてこのころの前田健二に対しての印象であるが、ゲームなどに興味のない一般人からみれば”誰だそれ?”というのが一番多い。
急成長企業とはいえ零細企業の社長の名前まで知っているような物好きはほとんどいないのが実情である。
逆に外国の諜報機関やその手の組織に関わりがあるものから見た場合の彼はもう既に”その名を口に出してはいけないあの人”のようにうかつに名前を出してはいけない人物扱いであった。
特に親中親韓と見られる人間にとって彼は天災とでも言うべき存在で、テレビなどで彼が何かを呼びかけたとたん、彼が指摘する問題に関わる組織の勢力の主要人物などが突如として行方不明になったり、行方不明の後何らかの拷問にかけられて戻ってきた後、転向しそれまでの仲間を売り渡させる恐るべき「危険人物」であった。
そして彼に対しての暗殺や拉致、中傷誹謗を行おうとした場合はそれらを命じた人物も実行しようとした人物も同様な運命をたどったことで、内閣調査委員会や公安委員会でも余計なことはしない方向へかじを切っていた。
朝鮮総連に続き韓国民団の幹部なども続々と日本から姿を消したりしていることから彼が特に朝鮮半島系組織を敵視しているのは明らかなため、そういった組織から離脱したり日本からの逃亡を図るものも増えていた。
誰でも地位や財産、はてには命を失うのは怖いし、昨日の仲間が唐突に自分を売り渡すような組織にはいたくないのである。
既にパチンコは潰され、新聞の売上は大幅に減少テレビ視聴率も下がりっぱなしで広告代理店の力も大幅に削がれて、生活保護の不正受給などもバレて、不正選挙している土地や過激派組織に即している人物などがどんどん消されているいることからも収入源がどんどん減っているのも彼らにとっては痛いところであった。
ネットが一般人にも触れられるようになって21世紀のように自由闊達な意見交換ができるようになったとしても、おそらくは笹川良次のようによくわからない慈善事業好きな金持ちと言う印象が強いであろう。
笹川良次は日本船舶振興会の活動により社会奉仕活動家として知られ、『戸締まり用心火の用心』『一日一善』『人類皆兄弟』といったフレーズのCMにも自らから出演する金持ちの怪しい人というイメージが強いが、船舶・造船事業の振興、海運安全の推進、福祉・国際援助活動、各種武道・スポーツ団体への協力のために体育館等のスポーツ施設を整備したり、アフリカ諸国の食糧増産に貢献したり、全日本空手道連盟会長や少林寺拳法世界連合総裁を務めたり、天然痘根絶事業に対する巨額の資金協力と、ハンセン病患者の救済に力を入れていた。
「右翼の大立者」「政界の黒幕」「戦後のフィクサー」「名誉心と自己顕示欲のかたまり」と呼ばれ1960年代から1990年代の各週刊誌などで批判的言説を受けていたにもかかわらず、笹川に批判的な左翼マスコミから”新聞やテレビ、雑誌などのマスメディアで『大物右翼』と呼ばれた笹川良次に関する批判的言説を発表することは、ある種のタブーとなっている”と言われてもいる。
統一教会との関係があったり、山口組三代目とは酒飲み友達であると公然と話し、暴力団の仲裁役を務めたり、ロッキード副社長と会った事実やロックフェラー財団とも知己であったり、70人近い愛人がいたりもしたがそれを追求されることもなかった。
また彼の働きかけによって競艇は最後に公営ギャンブルに加わったが、公営ギャンブル第2位の売上を上げていて、他のすべての公営競技が戦前からの伏線があって公営化したものであるが競艇だけは戦後の混乱期に唐突に生まれ、私的な賭博運営を政府から許可された唯一のものであった。
笹川は明治32年(1899年)5月4日、大阪府三島郡豊川村小野原に、造り酒屋の長男として生まれる。笹川家は代々庄屋を務めた旧家で苗字帯刀を許されていた金持ちで、大正3年(1914年)3月に、豊川村尋常高等小学校高等科を卒業している。
飛行機乗りを志し、陸軍の岐阜県各務原飛行第二連隊に入隊したが大正14年(1925年)に父親が死ぬと、父の遺産を元手に豊川村の村会議員に立候補し、当選して政治活動を始める。
そのときに芸能事務所経営を経る傍ら株式相場にも手を広げて一財産を作り、飛行機や飛行場を軍に献納して軍人に知己を得た。
この頃、
昭和17年(1942年)、翼賛選挙に出馬して当選、この期間に大物政治家の知己を得る。
そして戦後に競艇の利権を手に入れた彼はその収益金や株や先物取引で得たお金をじゃぶじゃぶ福祉につぎ込んでいったのだ。
もっとも笹川は戦前から米相場や先物取引、株取引で莫大な資産をなしたが、稼いだ金はほとんど政治運動や福祉事業につぎ込み自分自身や女性の生活費を顧みないことが多かった。
前田健二は地方自治体や国立大学などに多額の寄付を行い、児童養護施設の整備や産婦人科ネットワークを通じて中絶を減らそうという運動を行ってもおり、現在は薬害エイズや薬害肝炎などにたいしての抗ウイルス薬を作らせている事も知られているからだ。
そして彼の周りにも女性はたくさんいるのだが、自分や周囲の女性に対して金をかけているとは言えないのも事実であった。
もっとも彼が周囲の女性とともに全国を旅していたりすることも、一部では知られていたがそれを悪意を持って書きたてようとしたものはやはりいつの間にか姿を消していたりするのが実情であった。
また高校生クイズが好きであれば、昨年の夏に美少女二人と一緒に出場して優勝した羨ましいやつというイメージであったし、ゲーム好きであればジュエルスなどの世界的大ヒットゲームを作ったプログラマーであるということも知られている。
コンビニエンスストアのスリーナイングループオーナーからみれば随分と良心的なコンビニフランチャイズチェーン本部の元締めというイメージであった。
もっとも高額なロイヤリティを公表されてコンビニオーナーがどんどん解約している、大手コンビニエンスチェーンから見れば間違いない商売敵であるが彼に対する妨害運動をすればするほど人が減っていくというのが実情であった。
また川崎ロッチオリオールズの数少ないファンは来季からの新しい谷津ライジングオリオールズのオーナーになるということは知っていたが、老朽化がひどく狭隘な川崎球場を本拠地とする、人気の凋落したパ・リーグの弱小球団では川崎市民をはじめ首都圏の野球ファンの関心を引き寄せる力はあまりにも弱く、川崎駅前や銭湯など市内の各店頭での無料入場券配布などの努力も実らず、観客動員は低迷を続けていて、当時の球団の発表値でも、地方開催を含むロッチ主催試合の観客動員数は年間平均60 - 80万人台で推移し、実際は5000人以下の観衆しか集まらないことが多かったこともありあまり知られてはいなかった。
日経新聞をつぶさに読んでいるものであれば日本各地の遊園地や旅館などの宿泊施設を買収し、徳田書店などを買収しそういった設備を再生させている、巨大な企業群の持ち主と見ただろうし、パソコン通信などに詳しいものは次世代通信技術にいち早く取り組み、電話料金の夜間定額サービスやプロバイダ料金の定額サービスなどを始めてくれたありがたい人物であると認識していた。
そして神霊などの存在を信じる者にとっては彼が味方的立場であれば歓喜し、彼と敵対する立場であれば絶望するという状況であった。
彼に力を与えている存在は神の中でもかなり強力な力を持っているのは彼らにはわかったからだ。
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