今年の9月の文化祭について話したついでにこれからのソフトとハードについても話したよ
さて、学校も始まり9月末開催の文化祭の企画を考えないといけない。
「今年のゲーム制作部の展示に関しては、12月に発売する予定のライジングのオリジナルゲームハード”サンシャイン”のゲームハードや、そのソフトのデモンストレーション展示でいいかなと思うのだけどどうだろう?
主にスペシャルロボット大戦やプリンセスプロデューサーの」
スペシャルロボット大戦のデモンストレーション展示、要はゲーム中の主要な登場作品の戦闘画面を延々と流す感じだな。
プリンセスプロデューサーの方はゲーム中のイベントとかのカット絵を流す感じ。
ちなみにスペシャルロボット大戦のシナリオについては、三好くんが入ったこともあってほぼ形になった。
基本はDC戦争とガンガンの1年戦争、エルガイラムのストーリーに、少しマジンダーの地獄博士やゲットダゼロボの恐竜王国が絡む感じで、他の作品はほぼロボだけ参戦だ。
ルート分岐は無く全30話構成ということもあって、そこまで分量とかも多くないし、レベルも30までが上限だからそこまでバランス調整も難しくはないはず。
俺がそう言うと斉藤さんがうなずいた。
「ええ、それでいいと思うわ。
今年はスケジュール的に結構厳しいわよね」
それに対して三好くんは少し不満そう。
「どうせならテストプレイも1面だけとかでもできるようにしてもいいんじゃないですか?
絶対そのほうが売れますよ」
俺はそれにうなずいた。
「まあ最初の1面だけとかなら敵も味方も少ないし、そんなに時間もかからないだろうし、それもいいかもな」
俺がそう言うと悲鳴を上げたのはアニメ担当の二人。
「おらたちは結構きついっちゃよ?」
伊達さんがそう言うと南部さんもうなずく。
「そうですよ、特にコンバトラー5の戦闘アニメションのドット打ちは死にますよ」
「あ、うん、それはごめん」
しかし三好くんが拳を握りしめて言った。
「でも、コンファイの必殺技は絶対爽快ですし必要です!」
俺はそれにうなずいた。
「そうなんだよな。
とりあえず全体のバランス調整はともかく、戦闘デモと1面だけプレイできるようにはしてみよう」
ちなみにシミュレーションゲームとしての難易度はかなり低めに作っている。
ガンガンの主人公のアムルは避けまくるし当てまくる、マジンダーは敵の攻撃を受けてもほとんどダメージを受けないという結構極端な感じにして、本格的なシミュレーションゲームとしてバランスを取るとかはあんまり考えてないんだ。
この手のゲームは爽快感とかを優先させたほうがいいと思うんだよな。
まあうちの学校の文化祭は元女子校だからというのもあって、中学生は誰でも入ることが出来るのだが、高校生は在校生による紹介チケットが無いと入ることが出来ないから、そこまで人が多いというわけでもないはずだけど、今年はどっと増えるかもな。
体育館の舞台では、芸能部のステージなどもあるし、クラスの芸能科としては秋葉原でやっているようなお絵描きありメイド喫茶やコマンダー翼ミュージカルをやるつもりのようだ。
そこで北畠さんが言った。
「むしろこれからは女性向けゲームを、もっと表に出していくべきではないですか?」
北畠さんの意見に俺はうなずいた。
「確かに需要の掘り起こしということでは女性向けのゲームを考えていったほうがいいかもな。
と言っても今の所エイサー王伝説サイドMくらいしか無いけど。
でもドールハウスとかプリティファイターグッズとかの人気を考えればおもちゃそのものが女の子には売れないってわけでもないしやるべきだよな」
実際にキングダムハートシリーズとかも女の子にかなり売れているしな。
俺の言葉に北畠さんがうなずいた
「では文化祭とは別に、私が女性向け企画のゲームを考えてみましょう」
「うん、お願いね。
女性向けとなると俺がニーズを捉えるのはなかなか難しいから。
キーワードは”ロマンス”か”ほのぼのかわいい”だとは思うけど」
「ええ、そうなりますね」
男の子向けならポケッチモンスターマスターがいけると思うし、高校生以上ならエロ要素をぶち込めばそこそこ売れたりするのはわかるんだけど、女性向けとなるとなかなか難しいからな。
でも「どうぶつの村」シリーズなんかはかなり女の子にも人気があったみたいだし、自分が村長となり、どうぶつたちと交流してオリジナルの村を作り上げていくほのぼのとした箱庭系育成系ゲームを作るのもいいかもな。
もっと簡単な携帯ゲームのペット育成ゲーム”たまごだっち”の方がいいかもしれないし、手が空きそうなら早めに手を付けるべきかな。
男性向けとしては箱庭系の決定版の事務シティを早めに作るのもいいかもしれない。
「でしたら文化祭のときに谷津遊園のセイント・リオのグッズを、ガシャガシャで販売するとかもいいかもしれません」
「ああ、それはたしかにありだね」
ガシャガシャならそこまで金もかからないし、場所も取らない。
「そう言えばロムカセット式の携帯用ゲーム機としては、昨年にエポックメイキング社がマイゲームポケコンを発売していたっけ。
あれうちでも作れないかな」
マイゲームポケコンは液晶画面はモノクロ2階調で、ゲーム機としての性能は大したことがない上に、ソフトが自社のみからの供給だったためその種類が増えず、短期間で市場から姿を消しているのだけど、世に出るのが早すぎただけともいえるし、エポックメイキング社のゲームがすでに負けハードと認識されていたというのもあると思う。
「携帯用ゲーム機ですか?」
「元々陣天堂はゲームウォッチで家庭用ゲーム機に進出しているからね。
家じゃなきゃ遊べないより持ち運びができたほうが多分いいと思う」
「たしかにそうかも知れませんわね。
エポックメイキング社のマイゲームポケコンの権利を買い取りますか」
「ああそれでもいいかな。
ただ、改良して全体の性能を上げること。
落としても簡単には壊れないこと
持ち運びやすいように小さく軽くすることが必要だと思う。
後は電池の持ちを良くすることもかな」
「わかりましたではそのようにいたしましょう」
あんまりあれこれ手を広げすぎても良くはないが、ジュエルスのようなパズルゲームの類似製品も出てきてるし、上海みたいな別の角度から作られたパズルゲームも出てきた。
”前”でもテト&リスは全世界で5億本の大ヒットになったが、続編はさほど売れていないし、今年はジュエルスやリズムマニアックスなどうちにしか無い種類のゲームのおかげで、利益が一兆円も出たそうだが、これからはどんどん同じような種類のゲームが出てくるだろうことを考えれば安穏とはしていられない。
「ウィンザードシリーズはもう無理だけど、アルテマシリーズの日本への移植の権利もできれば得ておきたいな」
俺がそう言うと北条先輩はうなずいた。
「RPG人気はかなりの人気になっていますし、それがいいかもしれませんわね」
どちらかと言えば将来のアルテマオンラインの権利のほうが目当てとも言えるけど、現状おさえるべき場所はおさえておこう。
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