そろそろキー局の買収もしたいところではあるしテレビto-kyo系列を買収できないかな

 さて、現在俺はテレビ房総とトーチョーベイFMを持っていて、テレビ房総は関東や近畿のローカル局と提携しているので、ある程度の範囲には影響をもてるがその範囲は決して広いとは言えない。


 なので、現在ゲームの広告などはキー局のゴールデンなどで流してもらうことになるが、それに何億もかかるのだ。


 だが、テレビ房総だけだと、やはり放送できる範囲がちょっと狭い。


「うーん、やっぱり、宣伝効果を考えると全国放送できるテレビのキー局がほしいところではあるよな……北条先輩はどう思う?」


 俺がそう言うと北条先輩もうなずいた。


「そうですわね。

 ただ主なキー局は大手マスコミが抑えていますから、買収は難しいと思いますわ」


「まあそうだよな……あ、12チャンネルのテレビto-kyoだったらどうだろう?」


「12チャンネルですか?

 しかしあそこの視聴率はキー局最低ですが」


「だからこそ買収できる目があると思うんだよ」


 元々東京12チャンネルは昭和39年(1964年)に、財科学技術学園工業高等学校の授業放送をメインとして行う教育番組専門局として開局し、民放でありながらCMを流さなかった。


 しかし民間放送局なのに教育放送局のためCMを流さず、主な収入源は財界からの寄付金によって賄うという、どう考えても無理無茶無謀な計画で運営をしようとしていたわけで、開局2年目から巨額の大赤字を抱え、開局3年目にして1日の放送時間が平日だと5時間半、日曜日に至っては4時間のみとなる倒産の危機に瀕した。


 その後色々あって昭和48年(1973年)に放送免許が日本科学振興財団から東京12チャンネルプロダクションに移行し、同時に「東京12チャンネル」として一般放送局となり、全国展開を控えた昭和56年(1981年)に現在の「テレビto-kyo」に社名を変更した。


 まあこの時点までは完全な東京ローカル放送であったわけだ。


  昭和58年(1983年)にテレビ大阪とテレビ愛知、昨年昭和60年(1985年)にはテレビ岡山が開局して放送ネットワークがようやく西日本に広がって、”前”では平成元年(1989年)にテレビ札幌、平成3年(1991年)にテレビ福岡が開局されることで全国キー局になったわけだが実際には日本の総世帯数の約7割程度しかカバーできてなかったりもする。


 特に東北北陸はほぼ全滅で中国地方は広島や鳥取、山口の大部分、中部は山梨や長野、静岡、四国は愛媛と高知、九州は長崎、熊本、宮崎、鹿児島なども映らない。


 まあそんな状態を逆手に取り、大都市圏に広告が効率よく流せるということをアピールしていたりもするがキー局としての視聴率は最低で、全日帯の平均視聴率は2~3%台、ゴールデン・プライムタイムの平均視聴率せいぜい7~8%前後で他の在京キー4局に比べて全体の視聴率は振るわない。


 もっとも2014年にはプライムタイムの週間視聴率で民放第3位を確保する週があったというほどの躍進ぶりを見せ、2020年代には他のキー局を追い越す視聴率を持つ番組も結構あったりしたが。


 そのためアイドルミュージック全盛になっても演歌の花道という演歌専門番組が花形番組だったり、エロ番組や大食い選手権などの実験的バラエティ番組、プロレス・女子プロレス・サッカー・卓球・ボクシング・テニス・マラソン・ラグビー・バスケットボール・モータースポーツ・箱根駅伝などのスポーツ番組、競馬・競輪・競艇・オートレースなどの公営ギャンブルを民放キー局で初めて本格的に取り上げたりなど他局に先駆けて珍しいことをやっていたりする。


 そしてヒットすると他のキー局にパクられるの繰り返しでもあったりする。


 株主に強い右や左の思想を持つマスコミや中国や韓国の影響を持つ人物が上層部にいないこともあって比較的硬派な報道番組を作っていたりもする


 ”前”ではテレビto-kyoといえばアニメ番組というイメージでもあったが1980年代前半まではアニメを制作をするための金もなく、新作アニメを放送することがあっても他局製作のテレビアニメの再放送や海外テレビアニメの吹き替え版過去のアニメの再放送も多かった。


 それをひっくり返すのがアニメの「コマンダー翼」や「ミスター味王」のヒットで、特に「コマンダー翼」は海外の国々でも大人気となってアニメ界のみならずサッカー界にも多大な影響を与えている。


 日本に来たプロサッカー選手が日本に来日して、サッカー場が実際は狭いことに衝撃を受けたとかいう話があるほどだ。


 また人員も少なく資金も貧弱なため長年報道に力を入れられなかったため「どんな大事件があっても夕刻のアニメをいつもどおり放送する」という都市伝説すら生まれたりもするがやりたくてもやれないという面が強い。


「自前でのアニメ制作ができるようになればあっちにもメリットはあると思うんだよね。

 なんなら演歌やミュージシャン、アイドルなんかのオーディション番組をやってもいいと思う」


 俺がそういうと北条先輩はうなずいた。


「たしかにそうかも知れませんわね。

 テレビ房総に比べれば価格金額がだいぶ違うとは思いますがやってみましょう」


「うん、お願いね」


 4・6・8・10の他の全国ネット位のキー局に比べればおそらく買収もしやすいだろうとは思う。


 なにせ未だに目立ったヒット番組といえばアニメくらいなのだから。


 後、買収できたのなら東北や北陸、中部、広島にも放送局は開設したいところではあるな。

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