日本夢観光を買収して横浜や奈良の夢幻ランドを再建するか
さて、奈良や横浜に夢幻ランドという大きな遊園地をもつ日本夢観光では1984年1月に社長が死去しているがその後の経営状態は良くないようだ。
「北条先輩。
奈良や横浜に夢幻ランドという大きな遊園地をもつ日本夢観光の買収をして再生したらどうかと思うんだけどどうかな」
ちなみに夢幻ランドは舞浜のアレに先駆けてアメリカのアレを模倣して作られているテーマパークの走り。
奈良のほうは昭和36年(1961年)、横浜の方は昭和39年(1964年)に開園し70年代まではかなり人気のあった遊園地で地元の人間には馴染み深い遊園地でもあるんだな。
舞浜に本物が出来てからは入場者数は減少してはいるみたいだけど。
「それは収益は見込めるのですか」
「ああ、もちろんだよ。
じゃなきゃ提案しないって」
「まあ、そうですわね」
”前”では現在遺族と経営陣との間で泥沼の経営権争いが発生し、最終的に経営権は遺族の手に移るが、後に日本ドリーム観光は遺族を支援した大栄に吸収されていたはずだが、今ならまだ行けるだろう。
「今は経営権争いが発生して揉めているはずだけど遺族を支援すればいけると思うよ」
「ならばやる価値はありますわね」
「だと思うよ、横浜の方はちょっとアクセスに問題があって、そのために建設されたモノレールが色々あって動かせないんだけど、これはロープウェイにしたらどうかと思うんだ」
「モノレールをロープウェイにですか?」
「どうも急斜面なのにモノレールを無理やり走らせようとして、重量オーバーになったらしいけど、ロープウェイならなんとかなるんじゃないかなと思うんだ」
なにせ本来はモノレールの想定重量を30トンのところが納入された車両は45トンもあったという話だから支柱にヒビが入ったりして1年半ほどでモノレールの運行は取りやめになった。
結局は強電系電機メーカーである西芝の利益のためにモノレールやらリニアモーターやらにしようとしたようだがそれが裏目に出たってことだ。
電車やモノレールなどに使われるモーターや発電機は西芝や常陸製作所の稼ぎ頭で、それがロープウェイだと全然金にならないからな。
「なるほどそうかも知れませんわね」
ロープウェーは観光地の山を登るための乗りものやテーマパークの中のアトラクションという印象が強いが、実は都市の輸送手段としても意外と使えそうなんだ。
まず建設費がモノレールなどにくらべてかなり安い。
用地はすでにモノレール用地があるし支柱の分だけあればいいから新たに買収する必要はないし、電源の高架線などの設備もいらない。
必要であれば支柱を補強して、ロープを渡してゴンドラを乗せればいい。
地下鉄は路線全体で1キロメートルあたり200億円から300億円の費用が相場だがロープウェーの費用は1キロメートルあたり10億円からで全然安い。
またロープウェーはそれそのものは動力を持たないので非常に静かで軽量であることもメリットだな。
”前”ではリニアモーターカーを走らせようという計画だったようだが、結局資金が足りず採算も取れそうにないと諦め、アクセスが再びバスかマイカーに限定されることになったことで交通渋滞が発生し、それによる交通アクセスの悪さが、経営を圧迫する致命的な欠点となってしまっていたはずなのだが、それが解消できれば話も違ってくると思う。
夢幻ランド線は路線総延長が5.3 kmほどあるので途中に駅が必要だろうけど、中間地点にある小雀信号所はもともと駅にする予定だったはずだし、六甲有馬ロープウェーは全長が約5km、表六甲線が2.3km、裏六甲線が2.8kmと日本一長いロープウェーとしてすでに存在しているので無理ではないだろう。
奈良の方は末期でも黒字だったので経営に関してはあまり心配することはない。
うまく行けばまた桃鉄に出せる施設が増えるんじゃないかな。
あとは栃木の小山野ゆうえんちとかも状況によっては買収したいな。
「栃木の小山野ゆうえんちに関しても買収もできたらお願いね」
「そちらの経営状態は悪いのですか?」
「いや現状ではそこまで悪くはないかな?」
「では時間がかかると思いますがよろしいですか?」
「うん、時間がかかるのは構わないよ」
「ではそちらもやっておきましょう」
栃木の小山野ゆうえんちは場所的にすごくいい場所になるんでやっぱ欲しいんだよな。
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