対戦格闘ゲームにもそろそろ手を出して行きたいかな

 さて、この頃のアーケードゲームで人気なのはコナミンのダガーの続編のサラマンダーやSAGAのファンタジックゾーン、SMKの怒号成層圏、タイトのダレイアスなどのシューティングゲームもあるがその人気は以前ほどではなく、アマゾンの戦士や熱血硬派まちお君、源平討鬼伝などの横スクロールアクションゲームが人気だな。


 シューティングゲームはスペースエイリアンからゼピウス・ダガーと1970年代後半から1980年代中頃まではダントツで人気だったが、その難易度が上がっていくにつれて初心者離れが起こり1980年代の半ばにはシューティングゲームは人気がなくなっていた。


 そして逆に人気になっていくのはベルトスクロール格闘ゲームで血硬派まちお君に続き、昭和62年(1987年)にツインドラゴン、昭和63年(1988年)に忍者竜剣伝、昭和64年/平成元年(1989年)にシルバーアックスとアルティメットファイトが登場して人気に火がつく。


 一方の格闘ゲームはと言うと昭和59年(1984年)に空手家やカラテドウ、昭和60年(1985年)にイー・アル・クンフーや飛竜の拳がアーケードゲームで存在するがこれはコンピューターと対戦するもので、対人対戦ができるものとしてはカプコのストリートバトラーが昭和62年(1987年)に稼働している。


 ただストリートバトラーはキャラクターの動作もかくかくしていて、対戦で使えるのは主人公たちだけ、あまりにも操作性が悪く、必殺技の一撃で勝敗が決まってしまうというバランスの悪さもあって対人対戦ゲームとしてはいまいちだった。


 それを対人対戦向けにバランス調整したものがカプコのストリートバトラー2で平成3年(1991年)に稼働開始だが、これは超絶大ヒットした。


 その理由は飛び抜けたキャラクターの滑らかな技のモーション、ガードすればダメージを受けないという画期的なシステム、バリエーション豊かキャラクターたち、そして比較的簡単な操作と絶妙なゲームバランスによる勝った時の爽快感、筐体を背中合わせに置いてケーブルでつないだ「対戦専用台」の存在だろう。


 そして対戦格闘ゲームが大人気ジャンルになる以上は早めに押さえておきたい。


 しかし格闘ゲームは3Dレースゲーム、FPSとともにゲーム制作の難易度としては一番高い部類に入る。


 格闘ゲームが大変なのはまずドット絵の多さ。


 細かいモーションをなめらかに再現するなら何百枚ものドット絵を登場するキャラクターの人数分作らなければならないからな。


 そして動作に対しての攻撃範囲や食らい判定、ダメージの設定やゲームバランスの設定が非常にシビアである上にCPUが馬鹿でも強すぎてもいけない。


 レースゲームは上から見下ろすタイプのレースゲームやアウトドライブみたいな一人で走るゲームであればまだそこまでは難しくないが3Dで対戦相手がいるタイプであるとぐっと難易度が上がる。


 実はマリオンカートやFマイナスみたいなゲームを作るのはかなり難しいのだ。


 なぜかと言えばコースや車、運転するキャラクターのデザインをしてそれぞれにちゃんとした特徴をつけてメリハリを付け、接地面やそれからハズレて落下や転倒する場合の判定に加えて、コンピュータのAIのバランス調整が大変なのは対戦格闘ゲームと同様。


 まあAIのバランスに関してはジュエルス2である程度ノウハウは手に入ったのでなんとかなるとは思うけど


 ちなみにFPSの作成難易度はそれらをさらに上回るのでしばらく手を出す予定はないが1992年にはWolfenstein 3Dが、1993年にはDOOMが、コンシューマーで近いゲームとしては1996年にウイルスハザードが出ているからそこまでにはなんとかしたい気もするけどな。


 4月に入ってくる新入生でアニメーターとドッターが確保できることを願うしか無いかな。


 それとは別に海外未訳TRPGの日本での発売に関しての版権交渉ができる人もほしいけど。


 クトゥルフの呼び出し、マジックストーンクエスト、嵐を呼ぶ剣などの基本システムシリーズを含む版権は今ならまだ手に入れられそうだしな。


 それとは別に手紙を使った多人数参加ゲームのプレイバイメールやアニメ、たとえばズボンズを使った雑誌の読者参加型ゲームもやってみたい気がするし、TCGと同時に国産ファンタジーTRPGも制作したいけど人手が全く足りないよなぁ。


 とりあえずそれらにいつでも取り書かれるようにそれぞれの企画だけは企画書を書いて形にしておくか。


「ところで北条先輩。

 海外のTRPGの版権を獲得して日本国内で売るために交渉できそうな人とかいないかな」


「そうですね、出版関係、ゲーム関係でしたら出版社やボードゲーム会社の方に話を聞いてみましょう」


「ああ、桃源郷社とかやわらか銀行系出版とか、アドバンスドテクノスとか、飛翔企画の人たちなら誰かできそうだもんな」


 これで海外ゲームの翻訳権に関してはなんとかなるかな?

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