ボディガードの人達が来たので富士急と舞浜にそれぞれ向かったよ
さて、翌日には会長が手配してくれたボディガードの人が来てくれた。
「安藤です」「稲葉です」「氏家です」「吉田です」
ガッチリとした男性2名と霊長類最強って感じの女性2人だね
「これより前田様は安藤と稲葉が」
「斉藤様は氏家と吉田が警護いたしますので、よろしくお願いいたします」
「ええ、こちらこそよろしくおねがいします」
「よろしくお願いするわ」
・・・
この頃、伊邪那美も黄泉醜女を地上に送り出していた。
「お前は地上では
「はい、わかりました、伊邪那美様」
「お前は地上では
「はい、わかりました、伊邪那美様」
「あの者たちに近づく悪意あるものはお前たちで排除せよ」
「かしこまりました」
「かしこまりました」
二人は一飛びで千里(約4,000キロメートル)を走る足をもって地上へ向かった。
・・・
「じゃあ、舞浜の偵察の方はよろしくな」
事実上の引率役となる会長に俺が言うと会長も頷いた。
「お任せください。
入場者数の多さの秘密を調べてまいりますわ」
会長は舞浜のアレを楽しめるのかな? というか行ったことあるのかも?
というわけで前と同じように船橋に全員集合したが俺、最上さん、明智さん、先生で富士急に行くと同時に、斉藤さん、朝倉さん、浅井さんと会長が舞浜のアレを見てくるということでここからは別行動。
「俺たちはここから特急あずさで大月に向かい、そこから富士急行線の急行かわぐちに乗り換えて富士急高原ランド駅で降りるとしよう」
移動時間にかかるのは3時間弱のようだし、あえてバスはやめておいた。
「西船橋からバスに乗ったほうが少しは早いんだろうけど、結局は同じくらいの3時間弱はかかるし、バスの窮屈な席に座ってずっと揺られるのはちょっとな」
「確かにあんまりバスで長い間揺られたくはないっすね」
「ですです、下手すると酔うです」
俺たちがそう言っていると先生が言った。
「おう、じゃあ、特急でまずは大月へ向かうか」
俺は先生の言葉にうなずいた。
「ええ、そうしましょう」
「特急に乗っていくならビールとつまみくらいは車内販売で売ってんだろうしな」
「エエ、ソウデスネ」
というわけでいつものごとくボックス席で向かい合いながら、俺たちは車内販売のお茶を飲んだり駅弁をたべたり、先生はビールを飲んだりつまみをたべたりしながら、カードゲームで時間を潰し、大月で富士急行線の急行かわぐちに乗り換え、富士急高原ランド駅で降りると、高原ランドの入り口は駅の出口とほぼ直結している。
「これは便利だな」
「たしかにそうっすね」
舞浜のアレはまだ地下鉄東西線の浦安からバスで行かないと駄目だからな。
この施設の前身は、1961年に開園した富士五湖国際スケートセンターで、その後1969年に富士急高原ランドへ改称している。
一緒にボウリング場やリゾートプール、ホテル高原ランドリゾートなどもあって、ちょっと都心から遠いこともあって基本的に東京からくる客などは日帰りではなく宿泊して遊ぶように考えられているらしい。
で、ここはジェットコースターなどの多くの絶叫マシンがある事で有名で、バブル期はともかくその後はメンテナンス費用が高くつくことから遊園地では絶叫マシンは縮小傾向にあったが、ここは初代社長が絶叫マシンが大好きという個人的趣味によって、優先的に絶叫マシンを設置しているらしい、けどそれにより他所との差別化も出来たのだと思う。
またお化け屋敷や振り子型絶叫マシンもめちゃこわいと評判だが、クマが出没するという話もあってそれは別の意味で怖い。
まあ普通の大観覧車とかメリーゴーラウンドなどの怖くないアトラクションもちゃんとあるけどな。
「まずはジャイアントコースターからかな」
一番古い
「うおおおお」
「ひゃー」
「これはすごいっす」
「おおう、これはなかなか」
などとまずはこれを楽しみ次は……。
「次はダブルループかな」
ダブルループは開業当初、国内で唯一2回連続垂直宙返りを行うコースターだったという。
「うおおおお」
「ひゃー」
「これもすごいっすね」
「おおう、これはなかなか」
「次はムーンサルト・スクランブルか」
ムーンサルト・スクランブルは2連続ループが特徴の往復式コースターで、当時高さ66m、時速105km、最大加重力6.5Gの3項目でギネスに認定された。
このムーンサルトスクランブルはここだけのプレッツェルノットという心臓のような形をした複合ループなのだが巨大な垂直ループをさかさまにし、その入り口と出口を90度ひねったような形で、ループの最下点では強烈すぎる6.5GというGがかかることでも有名らしい。
「ぐえええええええ」
「うわあああー」
「こ、これはきついです」
「おおう、これはなかなか」
なんで先生は余裕なんだ?
さすがにここで俺たちはグロッキーになったし、ちょうど昼飯時でもあるのでここで一旦休憩。
「とは言えしばらく飯は食えそうな気がしない」
「ですねー」
「さすがにそうっす」
「まあ、体調が戻るまで休んでおけ」
ボディガードの人たちはジェットコースターには乗ってないからなんともないのはわかるが、先生は普通にしてるのは本当なんなんだろう。
3時間ほど休憩をとってからようやく昼飯を食べて、しばらく時間をおいてからチャレンジしたのはロッキー・スライダー。
「まあこれはムーンサルトスクランブルほどきつくはないだろ」
ロッキー山脈をイメージしたウォーターライドで舞浜のアレにも似たようなものがあるな。
「ふううー」
「うひゃー」
「なかなか涼しいっす」
「ああ、これはいいな」
そんな感じで絶叫マシンを楽しんだけど、移動や休憩や食事時間等も含めて結構時間がかかったのもあってそろそろホテルへ行くことにした。
ホテル高原ランドリゾートの隣のふじやま温泉に入って疲れを癒やし、夕食はホテル内の和・洋・中のレストランから好きなところをえらべるようになってる。
「これはいいな」
「いいですねー」
「そうっすね、どこにするっすか?」
「私はたまには中華がいいと思うが」
「ああ、そういうのもいいですね」
というわけで夕食は中華レストランで食べたがなかなか美味かった。
和会席とか洋食バイキングなんかはあってもうまい中華料理も食える観光系ホテルは少ないもんな。
そして飯を食ったらいろいろ疲れたんでおやすみなさいだ。
・・・
実は遊園地で遊んでいる時にちょっとした危機が起ころうとしていた。
「あ、ちょっとお手洗いに言ってきますー」
「あ、自分もいくっす」
「私も行っておくか」
女性三名が連れ立ってトイレに行こうとしたのだ。
「あ、了解」
と前田健二から女性達が離れてトイレに行った時のことだ。
ボディガードの警護対象はあくまでも前田健二なので彼等の目も女性陣から離れた。
「おお、いい獲物がいるな」
「トイレでやっちまおうぜ」
などと言っている有名大学の超絶自由というレイプサークルのバカどもに3人は目をつけられたのである。
そして彼等がことに及ぼうとした時に、がっと彼等の両足首を何者かが掴んだ。
「な、なんだ?」
「地面から手が?」
その両手は地面の下から伸びてきてものすごい力で彼等を地面の下へ引きずり込んでいった。
「な、なんなんだ、これは? た、助けてくれ!」
「なんだよこれ!」
だがその声は誰にも届くこともなく彼等はそのまま冥界まで引きずり込まれたのだ。
「うむ、私の計画を邪魔しようとした重罪人共よ。
地獄の日帰りツアーへようこそ」
「こ、ここは?」
「いったいどこだよ?」
「正真正銘のあの世の冥界よ」
「め、冥界?」
「ななななんだ? いったいどういうことだ?」
そして般若よりも恐ろしい形相になった伊邪那美が言う。
「よくも私の計画の邪魔をしてようとしてくれたな。
24時間、地獄の責め苦を受けてまずは己の所業を悔いるがいいわ!」
伊邪那美はヒョイッと彼等を地獄へ投げ落とした。
彼等は地獄で男色趣味の亡者に24時間陵辱されつづけた。
むろん地獄では肛門がさけようと、窒息しようと、死ぬこともできず、意識を失うこともなく、狂うこともできない。
「も、もういっそ、殺してくれ」
「もうやめてくれぇ」
「ああ、ダメダメ、本当は宇宙が終わるまでここで己の所業を悔いながら苦しむのよ」
「そ、そんな」
「も、もう二度としません、お願いします」
「ならば、まあ、ここは司法取引というやつで手を打ちましょう。
そのためにあなたがたがやってきたことを全て洗いざらい白状しなさい、仲間がいるのならそいつらの名前もすべてだ。
白状したら地上へ帰らせてやるが、嘘をついたら閻魔がそれを知らせるから無駄なことはするなよ?
あと、地上へ戻りもう一度同じようなことをしたらお前たちの家族も一緒に地獄に突き落とすして永遠に同じ責め苦を味あわせてやる。
言わないやつは一番上の地獄へまわしてやるから1兆6653億1250万年ほど苦しみに悶えるがいい」
「わ、わかりました! 全部話します! 証拠も出します!」
「うむ、素直でよろしい。
ああ、地上に戻ってもいつでもどこでも我々の目はついて回ると思え。
たまに足首でもつかめば忘れんだろうがな」
「ひ、ひぃい」
「勘弁してください!」
それにより彼等は婦女暴行だけでなく傷害や脅迫・拉致監禁・強姦・山の中への置き去りなども行っていたことがわかり、彼等の父親などがその件をもみ消そうと弁護士や警察官に依頼したが、父親や弁護士、警察官なども地獄へ落とされ、同じ責め苦を受けたことで、彼等もまたも今までやったきたことを全て白状した。
それとともにサークルなどでのつながりがあるほかの大学や高校などの婦女暴行犯が次々に警察に出頭して、その他の罪を自白していった。
中には娘や養女への婦女暴行、動物虐待や殺人・山中への死体遺棄・満員電車などの身動きの取れない環境を利用しての痴漢行為を行っているものも多数含まれていたことがわかった。
これにより婦女暴行や動物虐待、痴漢行為についての罰則がイギリス並の対応になって、少年法の対象は未成年ではなく中学生までが対象となり高校生以上は大人と同じ罰を受けることになったし、中学生の12歳以上は少年院での更生を行なうことにもなった。
たとえ夫婦や恋人であっても、同意がない場合、もしくは片方が「同意があった」と信じていても合理的と言い得ない場合はレイプであり、処罰の対象とされる法律になったうえに、被害者に負担の多かった親告罪であったものが非親告罪とされた。
具体的には「暴力、強制、脅迫又は不意打ちをもって実行するすべての性的な人権侵害」が含まれるようになり、また加害者が「被害者に同意があったと信じた」と主張した場合、被害者に同意があったと信じる合理的な理由をもとめられ周囲の友人知人や目撃した人などの証言をすべて集めて時系列で照らし合わせ同意のあるなしについて認定するようになり、その合理的な理由がどのような場合に認められるのかについての規定も定められた、「犯罪の被害を受けた被害者は国家によりサポートされる権利がある」ということが前提となり、犯罪被害者をサポートする「ヴィクティム・サポート(Victim Support)」が設置され警察と連携することにもなって、そのための国家予算もかなり割かれるようになった。
「被害者が同意していたと思っていた」という加害者の弁解がこれで通らなくなった。
また警察では女性警官を性犯罪被害者の対応に当たらせることが定められた。
また刑罰については基本的には懲役10年であるが、被害者が16歳未満もしくは高校生、逃げる場所がない、身体の切除又は永久的な機能喪失をもたらした場合、年齢、病気、身体的・精神的な障害などにより、特に保護されるべき弱者であることが明白又はそのような状況を知った上で行った強姦、親などの尊属者又は養護施設のような場所で被害者に対して権限を行使できる立場にある者によってなされた強姦、職業上の権限を付与された者がその権限を濫用することによって行った強姦、主犯又は共犯として複数の者によって行った強姦、武器を使用又は武器による威嚇によって行った強姦の場合は懲役100年の刑に処せられることになり、強盗と同様な重い罪となったのであり、同じ条件の性的暴行に対しての時効は撤廃された。
満員電車内での痴漢行為も刑罰が引き上げられ懲役10年が基本となったが、イギリスを参考に、こうした痴漢の通報があった場合も、加害者として被害者から訴えられた人をいきなり拘束したりすることも、警察へ引き渡したり、家族や会社へ連絡したりすることもなく、まず被害者から証言をきちんと聞き出し、いれば証人の意見なども参考にし犯人の特定を進めるようにもされた。
また一部報道で痴漢犯罪をおこしたということを偏向的に流したり、逆に警察やマスコミ関係はもみ消していたことを暴露したマスコミ関係者もでたことでマスコミの報道というものの信頼が大きく揺らいだ。
またこの手の犯罪は再犯率が高いということで、一回逮捕されるとデータベースへ登録され、別の同様の事件を捜査する際、同様の前科がある人を抽出し、調べることも行われていって再犯の場合は刑が更に重くなっていくようにもなった。
警察は冤罪が多発し真犯人が捕まっていない件が多いことを暴露されたためにこの制度を受け入れている。
動物虐待も基本は10年の懲役となり殺した数だけ年数が加算されるようになった。
今までは婦女暴行は年に1000件ほどであったが、泣き寝入りをしていた被害者も多く2万人以上が逮捕されたのだ。
なお刑務所の中では性犯罪者、自分の赤ちゃんや子供を殺してしまったバカ親、元警察官などはいじめの対象となるが本物の地獄よりはまだまだましであろう。
なおこれを期に被害者より加害者を擁護する”人権派”とよばれる政治家や警察などの権力者と結びついていた弁護士はかなり減少していった。
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