ボディガードを雇う提案をしつつ富士急高原ランドと舞浜のあれに4人ずつで別々に行くことにしたよ
さて、俺は会長に船橋のΩの会のヨガ教室のオーナーについて調べてもらっていた。
「ヨガ教室のオーナーについて色々わかりましたわ。
かなり問題のある人物のようですわね」
松崎智津夫
1955年3月2日生まれで1985年8月では30歳。
盲学校時、犯罪で300万貯める。
1976年7月、傷害事件。
1980年7月、保険料の不正請求。
1982年6月、薬事法違反。
「今現在は怪しいオカルト雑誌に空中浮遊の写真でアピールしている途中のようですが」
「なら、オカルトに興味のある人達はころっと騙されそうだね。
うちと同じでなんか色々手を出そうとしてるというのは?」
「お弁当屋さんをやっているようですわ。
24時間営業のうえに自宅配達可能ということでそれなりに評判はいいようなのですが、働いている人にはろくに給料を出していないようです」
「やっぱりか。
まだ様子を見るけどいずれテレビ房総とか雑誌とかでそれについて大きく報道しようと思う」
「それがいいでしょうね。
商売敵が増えるのは好ましくありませんし」
「マア、ソウダヨネ」
「従業員には相応な給料を払って、その金を消費をさせるほうが大事ですわ。
親が無給で働いている家庭の子供が学費や給食費、修学旅行費を払えるわけはありませんし」
「マア、ソウデスヨネ」
斉藤さんと明知さんが苦笑しながら言った。
「これだから銭ゲバ女は」
「そこまで徹底するとちょっと怖いっす」
うん、会長の言うことは全くの正論なんだけど、感情的には納得出来ないのもしょうがない。
「うう、すみません」
「ああ、浅井さんに関しては必要な初期投資ですから気にしなくても良いですわ。
きちんと投資したお金を回収する予定はでていますし」
「うう、ますますもうしわけないです……」
浅井さんがいたたまれない表情で言ったので朝倉さんがかばうように言った。
「流石にそこまで言うのはいい加減にしやがれです」
「あら、ゲーム製作部やライジングのゲームなどをお金に出来たのは誰がアポ取りなどをしたかおわかりですの?」
「ぐぬぬ、それは会長ですけど、私達だって頑張ってアイデアを形にしたです」
「ええ、たしかにゲームや谷津遊園などで形にはなりましたわね。
でもあなたがそれを直接的にお金にできまして?」
流石に険悪な雰囲気になってきたので俺は割って入ることにした。
「まあまあ、ゲームは初期メンバーみんなで作り上げたものだし、そもそも会長はゲームがこれほど金になることは知らなかったろう?
誰かがかけても今の現状はないんだから意味のない揉め事はやめようぜ」
「ふう、たしかにそうですわね。
わたしも少し言い過ぎたようですわ」
「まあ、たしかにそうです」
「それはともかく、俺や会長、斉藤さんは特にクイズ大会で優勝したこともあってこれから騒がれたりするかもしれないから、そろそろボディガードを雇ったほうがいいかと思うんだけどどうだろう?
特に会長はめちゃくちゃ目立ってる上に学園理事長の娘のお嬢様だからな」
俺がそう言うと会長はこともなげに言った。
「ああ、私は大丈夫ですわ」
「あ、そうなの?」
「自分の立場は心得ていますし、目立たないようにしていますけどSPはちゃんとつけていますわ」
「そうか、じゃあ俺と斉藤さんか」
「では、そちらはわたしが手配しておきましょう。
ちゃんとしたところの人員を送ってもらいますわ」
「そりゃ助かる」
「これも必要な経費ですわね」
俺自身は強い恨みを買うような人生を生きてきたわけでないごく平凡などこにでもいる男だったが、今じゃそうは言えないし、これからは余計そうなるだろうからな。
自分の身を守る為には、強い恨みを持つ者がどのような動きをするのか、分析・予測し危機を回避しなければならないが俺にはそんな事ができる状況でもないし、そういう点ではボディガードは単にクライアントを護っているだけが仕事ではなく、危害を加えるであろう人物を分析し、クライアントの安全を確保する為の行動計画を立ててそれをクライアントにしめして、守りやすくするのも仕事らしい。
まあ本来はそういう未然防止は警察の仕事のはずなんだが警察はそういう事案の対応をできるほど余裕がないのも事実だ。
「あとテレビ局で、俺達なりの正しいこれからの情報分析や将来有益になりそうな提案をしてる評論家や学者を招いて喋らせたいんだけどどうかな」
「観光地におけるホテルの問題とかですわね」
「まあ今でも判り易いのはそういうのだけど、もっと全体的なものも含めてね」
「わかりました、出版物などからそういった警告的な記述をしている人物を調べてみましょう。
しかしそうしますと芦名さん、佐竹さん以外にも人員の増強が必要ですわね」
会長がそう言うと浅井さんが言う。
「じゃ、じゃあ、園の高校に編入する皆にも話しておきますね」
「ええ、おねがいしますわ。
皆さんには国会図書館へ行っていただきましょう。
そしてこれはという本があればその本を買ってきてください。
またその際には気分転換に他の分野の本を読んでも構いませんわ」
「い、いえ、お金を出してもらっているわけですから少しは役に立ちたいですし。
有難うございます。」
会長と浅井さんがそう言ってるが別にそこまで気にしなくていいんだけどな。
「でまあ、クイズで優勝したから舞浜のアレの年間パスポートが三枚あるんで、もう一つ年間パスポートを買って、四人で舞浜のアレを見てきてほしい。
残りの四人は富士急高原ランドに行こうと思う」
俺がそう言うとピンと来たらしいの明智さんが言った。
「富士急は絶叫系が多いからそれが苦手な人は行かないほうがいいっすもんね」
それを聞いた斉藤さんと朝倉さんがウンウンと頷いた。
「私は舞浜に行くわ」
「私もです」
続いて浅井さんも言う。
「わ、わたしも舞浜のほうがいいです」
浅井さんは虐待をうけた過去もあるし当然そうだよな。
逆なのは最上さんと明智さん。
「私は富士急に行きたーい」
「自分も富士急希望っす」
それから会長も舞浜希望だった。
「では私も舞浜に参りますわ」
「じゃあ俺も富士急に行きたいから、先生も富士急でいいですか?」
「ああ、構わんよ。 男が混じってる方に引率の教師がいたほうがいいだろうからな」
会長が思い出した様に言う
「そう言えば私達はあそこの特別会員にはいっておりますので、クラブ13に入れますからそこも見てきますわね」
「ほう、あそこでは酒は飲めないと言われているが、そこで唯一酒を飲めるという会員制レストランのことか」
「ええ、本来は企業などの接待用の場所ですから、一般的には存在そのものを知られていませんけど。
これが会員証ですわ」
「ただのクレジットカードじゃないか……ああ、そういうことか」
「ええ、ブラックカードを持てる程度には信用や財力がないと会員にはなれないということですわね」
というわけで俺、最上さん、明智さん、先生が富士急に行き絶叫系を体験してそれを谷津遊園にどう取り込むか考えて、斉藤さん、朝倉さん、浅井さんと会長が舞浜のアレを見てくることになったんだ。
谷津遊園でも特別会員だけが入れる超高級レストランクラブを作ったほうがいいかな?
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