第7話

「私たち・・・君が行くところはね」

「うん」

「簡単に言うと、静養所」

「静養所?」

「付け加えると、訓練所」


ここへ来るように命じられた時、詳しくは訊かなかった。


「今から行くところは、君のような人がたくさんいるの」

「僕みたいな?」

「うん。理由は違うけどね」

「そうなんだ・・・」


社会に適応できない人間を、適応させるようにするところか・・・


「そういうこと」


心が読めるのか?雛乃さん・・・


「高原にログハウスが建っていて、そこで生活するんだよ」

「僕が?」

「ううん。君と私で・・・」


だから、どうしてそうなる・・・


「人間はひとりだと、孤独に押し潰される。だから、私が保護者になったの」

「つまり・・・」


「私がサポートするから、ふたりでがんばろうね」

「何を?」


「君は、人を信用できるようになるように。私は、セラピストになるように」

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