瑠璃色の空に

@mafuda3

第1話

わたしは地上にて深い苦しみを噛み締めた。


それは地上で得たものよりも大きい。


地上で得たものが間違ったものたちよ、


後悔は既に遅く、わたしは既にさまざま後悔している。


わたしは世の中の矛盾について眺めていた。


誰でも考え思うことだろうが、


わたしはこれに心臓を貫かれる思いがした。


このような、古来からある矛盾を晴らすことのできる説明はただ一つ、世界が2つあるということだけだ。


古来からある黄泉の国神話、信仰、東西南北の文化の違いがあるにも関わらず、絶えず異世界が語られる。


わたしは後悔をしていました。わたしとは、わたしの不謹慎であることが恥ずかしいのです。心はわたし自身を直接的に攻撃します。吐き気をもよおし声も出せなくなる頭痛、急に時が止まってしまう錯覚。わたしはさまざまな発作を体験してはわたしを懺悔いたしました。


わたしは許されることがあるだろうか、それはわからないが、先日に奇跡を見たのです。


齢四十年、生きていて初めてのことです。とある夜道で、オリオン座の星々を眺めていたときに、西方から強烈なスピードで光りが降って弾けたのです。

ペテルギウスの不思議な赤い明滅について考察していた頃かもしれません。

オリオンの星たちは、こと近代文明の光りに当たった空よりかは誠に深淵で深い黒のキャンバスを持っていたことでしょう。赤く光り輝く巨星を、まさか誰もが見たことがない訳はありません。


わたしは時間について不思議に思います。

これほど平等に、皆についてあるのにも関わらず、何も説明することができません。


時の始まりについては解明できませんが、しかしそれは今のは平等です。そして人類においては、地球、太陽、月というものも常に我々には平等に接してくれてます。


ついでは海も山林も、川もそうです。言えば風や雲、空と天候もそのようでしょうか。


しかしこれらの平等は不幸に見舞った人らにも悪人に対しても平等に取り扱うわけです。

本来何かを揺るがしかねない悪行や、ましてや悪業がまかり通ったならどうでしょう。

それらを精査して判断し、魂の関所たる門が必要です。


日本人ならば縁の深い閻魔大王ということになります。



わたしは深夜、コンビニからの帰り道、オリオン座を眺めている節に突然の光りが西方から流れて、ちょうどペテルギウスの辺りで強く光ったのを見た。


姻せきや流星の類いが、西の方から表れるというのは何かの法則が働いているのでしょう。

わたしがみた一個の流星は、獅子座流星群などの特別な観測地ではありませんでしたので、よほどの流星が流れて行ったのだなと思いました。


翌日のことです。

わたしはぶっちゃけ、心身ともに疲れていたのです。存在の法則や時の原理を動かすネジや歯車について、芥川先生をもころした矛盾の闇が目の前に転がっていました。まるで絨毯のよう。


わたしは酒を買いにコンビニへ行きましたが、

空には晴天の雲と太陽と地表が織りなす言葉が出ないほどの美しさが大地を包んでいました。

様々なものが連なって、様々なものが繋がって、様々なものが変化や進化したりして、ここ新しい大地はまるで神話の世界が如く生きている。


地表や目の前をみれば、まだ命ある様々なものが暮らしている。人もあれば、瑠璃色を昆虫まである。


全てが全てをわたしが認められるものではなく、またそもがわたしは認められるものではない。

しかしこの瑠璃色の海から生まれた同胞らを、愛せない訳にはいかないじゃないか。



わたしは目の前にある現状を、一つ一つ向き合ってみたい。それが時という友人の孕む矛盾に対しての答えとなるように。わたしは目の前にあるものに対して最善の判断をしたいと願う。

そして一人一人を虫や植物も、闇の中にあって光りとなりたいと願うばかりです。


2つ以上ある世界で、自分は今生懺悔します。そうして目の前にある人や虫などを、可能な限り助けたいと思います。愛の入り口は広いようで狭い、わたしは誰もが口撃をされないところにいたいが、結局は自らの精神を昂めるだけの修行です。


とどのつまり二宇宙世界論に発展すると、僕らは研ぎ澄まされて行くのでしょうか?


わたしにはわかりませんので、まだまだ地上での修行と研鑽が必要な気がします。


ただ美しいのはオリオン座の星々と、稀に見た流星、そしてつぎの朝にみた調和のとれた青空。





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