あとがき



 あとがきというあとがきでは無いのですがこれだけ書きたくて。


 私はこの話の舞台は森の中にひっそりと建つコテージとかそういうところのお話のイメージで書いたのですが、公開前に友人に読んでもらったところマンションの一室のイメージで読んでいたと言われてなるほどなと。どっちでも良いけどそれを考えることでまた印象が変わるんだろうなと、それが小説の魅力なんですけど……

 2話目まで読んでいただいた方はどのような印象を受けたでしょうか。最後のシーンはどちらの視点とも書かず、最後のセリフもどちらが言ったのか曖昧ですが、これは読み手のあなたにとってハッピーエンドでしょうか。1人の友人にとってはハッピーエンドであり前向きである話で、1人の友人にとってはメリーバッドエンド、ブラックアウト、この先は誰もわからない、そういうお話に写ったそうです。面白いですね。小説の醍醐味がバッシバシに出ています。書き手として嬉しさの極みです。



 名前のない彼、顔のない彼女、誰でもない誰かたちという意味で名前や容姿を細かく描写することはしませんでした。映像にするならずっと目や表情が映らないみたいな。

 これからこの2人は前に進むのか、2人で前に進んでいくのか、それとも彼だけが前に進むのか、彼女は置き去りにされるのか。そもそも2人に未来はあるのか?先に書いた友人との話のように、書き手の私と読み手の貴方ではきっと違う結末になると思います。いつかその話を貴方とできたら、それは私にとってこれ以上ない喜びです。



ここまで読んで頂きありがとうございました。この文章を読んだ貴方の心に、たとえそれが傷や棘だったとしても、何かを残せていますように。




2019/12/03

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