蓋を開けると、嫁はJK。

第1話 夢にも思っていなかった。

私が結婚報告をすれば、騒ぎになるとは思っていた。

実際、友人の樋口さんは顔を真っ赤にして「マジで！」と飛び跳ねていたし、岡部さんに関しては街のど真ん中にも関わらず、「キャー！」と殺人現場を見たかのような叫び声を上げていた。

他の友人たちのリアクションもだいたい同じで、まさかこの私が真っ先に結婚するなんて、誰も予想をしていなかったのだろう。

でもそれ以上に、私自身がまったく予想をしていなかった。

結婚なんて、あと１０年ぐらい経ってからするものだと思っていた。いや、今のご時世なら、１５年後でも十分ありえる。

だから、私自身含めて、周りの人たちにとってこの結婚が衝撃的だったことは素直に認める。

素直に認めるけれども……

まさかそれが原因で、臨時の『全校集会』まで行われるなんて、さすがに夢にも思っていなかった。