第72話 スクランブルスクエア少女
「クソー!? スライム少女の裏切り者め!」
悔しがる悪少女カリア。
「次はこいつだ! いけ! 次鋒!」
「ガオオオオー!」
悪い少女チームの次鋒がベールを脱ぐ。
「で、デカイ!?」
姉の真理亜が首を曲げて空高くまで伸びる敵に次鋒の少女の大きな姿を見つめる。
「どうだ? 私のチームの次鋒! スクランブルスクエア少女だ!」
大きなビルディングと少女の夢の擬人化である。
「なんですって!?」
あまりの衝撃に、スライムと少女の擬人化よりも驚く姉。
「他にも東京タワー少女、東京スカイツリー少女、六本木ヒルズ少女、ミッドタウン少女、帝国ホテル少女、通天閣少女、首里城少女、時計台少女なんかもいるわよ! アハッ!」
タイアップ少女や権利問題少女はアニメ化される時に考えよう。されないから考える必要がない。
「なんて恐ろしい悪い少女の何でも少女量産のメカニズムなの!?」
何でも自分の手足として利用しようとする悪少女に驚愕する姉。
「これでいいのかな?」
妹の楓だけは冷静に首を傾げる。
「試合開始!」
レフリー少女が試合の開始を告げる。姉のチームは先鋒の魔法少女アリアのまま。悪少女チームは次鋒のスクランブルスクエア少女の大戦である。
「スクランブルスクエア少女! お友達! お友達とうるさい! 真理亜ちゃんたちを踏みつぶせ!」
「ガオー!」
「くるぞ!?」
スクランブルスクエア少女が大きく足をあげて、勢いよく地面に向けて振り下ろす。
「ドカーン!」
まるでミサイルが地面に衝突して爆発したような衝撃があった。
「うわあー!?」
吹き飛ばされる姉たち。
「ガオー!」
雄叫びをあげるスクランブルスクエア少女。
「どうだ! 見たか! スクランブルスクエア少女の実力を! カッカッカ!」
今回は勝てそうなので大喜びの悪少女のカリア。
「んん!?」
魔法少女アリアが巨大なスクランブルスクエア少女の顔の辺りに浮いている。
「あなたが悪いんじゃないわ。たまたま、あなたの身長が大きいだけよ。」
魔法少女はスクランブルスクエア少女に語り掛ける。
「ガオ?」
暴れていたスクランブルスクエア少女の動きが収まってくる。
「ねえ、私と友達にならない? 私が魔法であなたを普通の少女サイズにしてあげる。」
「ガオ。」
素直に頷くスクランブルスクエア少女。
「魔法少女! アリアの名において命じる! 小さくなあれー!」
魔法少女の魔法でスクランブルスクエア少女の体がどんどん小さくなっていく。
「こ、これが私ガオ!?」
スクランブルスクエア少女は普通サイズの少女になった。デカイ少女だったのでミクロ少女に憧れていたスクランブルスクエア少女は感動して顔が赤らみ目から自然と涙が零れる。
「これで私たちは友達だね。」
「うんガオ。ありがとうガオ。」
魔法少女はスクランブルスクエア少女と友達になった。
つづく。
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