第67話 黒魔法の覚え方

「私の名前はシスター少女キリア。コンビニオーナー少女に雇ってもらった新任のシスターです。」

 コンビニオーナー少女をシスター少女に天職させて神聖魔法が使えても普通で面白くなかった。やはりコンビニオーナー少女が神聖魔法を使えるという所が「アハッ!」ポイントである。

「協会があれば、シスターがいて、神聖魔法を修行して学ぶことができると。」

 これが正しい街作り箱庭系ゲームである。

「ということは、黒魔法を覚えたかったらどうすればいいんだろう?」

「そうね。魔法使い屋さんって、ちょっと変よね。」

「そういえば!? 最近、近所に呪いの館みたいのができたって、お母さんが言っていたよ。」

「それって!? まさか!? オリアちゃんの家!?」

 そのまさかである。呪いの館は呪い少女オリアの家である。ちなみに併設して探偵事務所も兼業しているらしい。

「新しいキャラが登場すると新しい街の建物も増えるシステム・・・・・・諸刃の剣だわ。」

「仮にバハムート少女なんかが出たら、近所に動物園ができるのよね?」

「それって、けもの友達みたいで面白いかも。サル少女とか、キリン少女とか。」

「水着少女なら、海かプールができるんじゃない? 近所にあると夏は泳ぎたい放題だね。アハッ!」

 ここで話を戻そう。

「朝までライブ討論! 現実世界に黒魔法を売る店はあるのか! 司会の真理亜です。どう思いますか? シスター少女キリアちゃん。」

「あ、ありませんね。神聖魔法は教会で習得するのはいいのですが、黒魔法は現実世界で覚えれるところはありませんね。救済策として、黒い教会を作って、オウム返し真理教とか、悪の秘密結社を作りましょうか? カリアなんかも、黒い教会の使途にしましょう。」

 悪の組織、黒の教会、悪の宗教団体との戦い、ネクスト・ステージの姿が見えてきた。

「いいアイデアですね。コンビニオーナー少女のウリアちゃんは黒魔法について、どう思いますか?」

「○○少女コンビニで販売しましょ! きっと大ヒット商品になりますよ! コンビニで火の魔法ファイアが買えるんです! これほど素晴らしいことはない! これは儲かるぞ! アハッ!」

 金儲けしか頭にないコンビニオーナー少女。 

「いいですね。○○少女コンビニで魔法が独占販売される現実世界。人々の憧れですね。夢と希望がありますね。それでは話を終えたいと思います。」

「はい! 私も意見を言ってもいいですか!」

 その時、妹の楓が手を上げた。

「どうぞ。でも、まだ小学一年生の楓に経済の話が分かるかしら?」

 もちろん司会の姉は分かっていない。

「ファイアはガス屋さん。ウォーターは水道屋さん。サンダーは電気屋さん。ブリザードは氷屋さんなどで良いと思います!」

「・・・・・・。」

 小学一年生の妹の素晴らしい意見に言葉を失う年上たち。

「それでは、また来週。」

 急いで幕を下ろす姉であった。

 つづく。

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