第64話 あなたはどんな〇〇少女?
「私! 強くなる!」
拳を空に突き上げて決意を語るコンビニオーナー少女。
「私は魔法少女だから魔法で戦えるし、真理亜ちゃんはサイキック少女だから超能力で戦える。」
「そうです! 私はタイキック少女です!」
「サイキック少女よ! お姉ちゃん! 少しズレてるよ!」
妹の楓が姉の真理亜にツッコムお約束の展開。
「私もゾンビ少女なので、何とかなるでしょう。アハッ!」
太陽の光にだけ弱い夜行性のゾンビ少女のイリア。
「私もいざとなったら呪い少女になって、相手を呪い殺してやる!」
名探偵少女オリアも奥の手を持っている。
「ジロ。」
全員はコンビニオーナー少女を見つめた。
「え? え? 私?」
コンビニオーナー少女は戦闘要員ではないので、まず戦闘が無理だった。
「私! 強くなる! 何とかして戦うわ!」
コンビニオーナー少女は強くなると宣言する。
「・・・・・・。」
しかし強力なレアジョブな真理亜たちは疑いの目を向けたままだった。
「足手まといだわ。」
「どうやったって、戦えない。」
「これは根本的な解決策が必要なのでは?」
「そうね。軍艦を少女に擬人化してセーラー服に機関銃を持たせればいいって話じゃないしね。」
○○少女たちは企画会議を始めた。お題は「非戦闘少女である、コンビニオーナー少女はどうすれば戦えるのか?」である。
「一人に複数のジョブができるっていうのはどうかしら?」
「ジョブチェンジね。そうか、その手があったか。」
「それに日常と戦闘とジョブを分けたらいいんじゃない。」
「日常はコンビニオーナー少女、戦闘は核爆弾少女とかね。」
「マスタージョブは、そのままでっと。」
「○○少女の変身ショップ、訓練、ジョブレベル、スキル習得とか、ありとあらゆるものを作ってしまえばいいのよ。」
「近所に教会を建てようか? そうすればシスターは回復魔法が使えるでしょ。」
議論は熱を増していく。
「私はタイキック少女がマスターで? 戦闘がタイキック少女で、日常が女子高生少女?」
「戦闘がサイキック少女よ! お姉ちゃん! 少しズレてるよ!」
「アハッ!」
お約束の展開。
「私の名前は、大神真理亜。普通の女子高生少女です。でも内緒ですよ。実は私は超能力も使えるんです。え~い! サイコキネシス!」
真理亜は重たい鉄柱を何本も宙に浮かせ、学校に向けて飛ばす。ドカドカドカっと鉄柱が学校に刺さり崩壊寸前の立ち入り禁止になりました。
「よっしゃー! グッジョブ! これで今日のテストは中止です。家に帰って温かい布団で眠るんだ。アハッ!」
これは悪い○○少女の見本です。
つづく。
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